高円寺百景／弐（日GOD MOUNTAIN GMCD-027）全10曲、58分50秒
高円寺百景のセカンドアルバムは、吉田・安紀の２枚看板を除く２人のメンバーが変わったためか、ファーストに比べてちょっと違った印象を受ける。
まずマグマフォロワーという印象が薄れたこと。勿論それらしい部分も多く残っているのだが、既に各方面から指摘のあるように妙に脳天気なメロディラインとヘヴィな変拍子アンサンブルの対比は、もう彼らならではの個性と言っても過言ではないだろう。これでゴシック＆ダークな色彩の曲も引き立っているようである。
そして新メンバーの個性。坂本のフェンダー系ベースは歪みは少ないがしっかりとした低音でアンサンブルを支えているし、原田のワイルドなギターとパンキッシュなヴォイスはバンドに新たなカラーを加えている。
作曲面では新境地とも言える"RISSENDDO RRAIMB"に注目。比較的シンプルなリフを少しずつ変化させていく曲展開は、彼らにしては相当異色。こうした変化が今後のバンドの行方に興味を抱かせる。それからこのアルバムでは特にポリリズム的なコーラスが多く聴かれるのだが、これはズビズバの活動の成果が生かされているのだろうか？
ちなみにアルバムタイトルは、「弌」となっているが、これは印刷ミスで「弐」が正しいのだとか。レコ発ライヴが98年になっているし、裏スリーヴの曲順も１カ所間違ってるし、変なところでミソが付いてしまったもので。