MUSICA TRANSONIC + 灰野敬二 / ICUBATION (臥床見神)（日PSF PSFD-98）
MUSICA TRANSONICと灰野敬二の共演と聞いて、きっとほとんどの人が轟音対爆音を期待するだろう。多分に漏れず私もその中の一人だったのだが、出来上がった CDを聴いてみると、意外にも灰野のギターはほとんど生音。そしてそれ以上に意外だったのがMUSICA側のサウンド。河端のギターはあのMOTOR PSYCHOギターが影を潜め、灰野に対抗するようなクリアな生音で演奏されている。クリアといえば MUSICAのアルバムは極度に音質を落としていることで有名だが、このアルバムではクリアな音質となっている。これは個人的には非常に歓迎したい。
さて、轟音ではなくてもこの両者の激突は非常にハイテンションである。灰野と河端のギターの絡みはスリリングだし、リズムセクションの爆発度もかなりのもの。この組み合わせでライヴがあるのか現状では不明だが、是非ライヴで再見したい。
ところで、吉田と灰野といえば去る5/31に恵比寿ミルクで行われたDUB SONIC SESSIONでも共演している。この時の灰野は轟音セッティングで、ハイテンションながら比較的しっかりリズムキープする吉田とDUB SONICのエレクトロニクスと正面から激突するものであった。しばらく対外活動がおとなしかった灰野だが、最近これ以外にもさがゆきとの共演ライヴを行うなど、活発化する方向のようだ。期待したい。