V.A./WIR SIND KINDER DER REVOLTE VOL.1(CAPTAIN TRIP CTCD-157)
１９９１年からドイツのHERZBURGで行われている屋外フェスティバルは、ほぼレギュラーのGURU GURUをはじめとして、GONG、HAWKWIND、FAUST、OZRIC TENTACLES、そしてなぜかCOLOSSEUM、PENTANGLE、HUMBLE PIE、ANEKDOTEN、MAN、 CARAVANといったバンドまで、多彩＆豪華なメンバーを毎年招いて行われている。本ＣＤは95〜97年のフェスティバルのダイジェスト版といった内容である。スリーブにはステージや観客の様子（30年前のものと言っても違和感無い）や、歴代のポスター（出演バンドや絵柄を見ているだけで楽しい）が掲載されており、これを見ながら聴くと臨場感は大幅にアップする。
本ＣＤには計７組を収録。登場順に書くと、GONGは97年の来日公演と同一メンバーで、ドラムはPIERRE MOERLEN。ＣＤのタイトルは適当だが、実際に演奏されているのは"INNER TEMPLE〜OUTER TEMPLE〜MAGICK MOTHER INVOCATION〜MASTER BUILDER"という、ライヴのハイライト場面。"MAGICK MOTHER"でのGILLI SMYTHの語りは来日公演時のものと全く同じ。 "MASTER BUILDER"でのMOERLENの後ノリ＆手数多数のドラムプレイは、94年の再結成ライヴでのPIP PYLEのプレイと比べて聞くと面白い。GONGだけでも18分の収録で、ここだけのために買っても決して損はない。
続くGURU GURUは96年の来日時とはメンバーが変わっているようで（ライナーによるとルイジ・アルケッティが入っているようだ）、よりディープでサイケデリックな演奏。HAWKWINDはNICK TURNERではなくDAVE BROOKの方。生演奏ながらクールでテクノ的感触の強い演奏。FAUSTはインダストリアル＆ノイジーな演奏。音だけだと面白さは半減か？ AMON DUUL IIのCHRIS CARRER（本誌ライターの某Ｍ嬢もミュンヘンでライヴ見たそうな）は、彼の弾くウードを中心としたエスニック色強い演奏。他にMANやEMBRYOといった多彩なメンバーのトラックを計70分強にわたって収録している。
とにかく、この内容・国内盤でこの価格（税抜2000円）はお買い得。VOL.2 以降のリリースにも期待したい。