V.A. / KNORMALITIES（米DEPHINE KNORMAL MUSIK DKM03）
米DEPHINE KNORMAL MUSIKレーベルからリリースされたオムニバス７インチシングル。収録アーティスト７組の中に日本からルインズとメルトバナナの名前も入っている。こうした形態のリリースは以前にも"SECOND SIXTY SECOND COMPILATION"（ＲＰ３３号にレビュー掲載）というのがあった。日本ではＣＤ−Ｒの普及のせいもあって、アナログ盤はＤＪユースがほとんどという印象だが、まだまだアメリカではこういうリリ−ス形態がシェアを保っているのだな、と実感。
ルインズの収録曲は９８年６月のライヴで披露したことのある「ハードロックメドレー」。デトロイト・ロックシティに胸いっぱいの愛を、バーンにアイアンマン、果てはドント・ルック・バックといったおなじみのハードロックナンバーをベースとドラムのみで演奏するもの。定番プログレメドレーの３匹目のどじょうを狙った企画だったが、その後あまり演奏されていないところを見ると企画倒れだったか？ というわけで、ここでの収録は貴重かもしれない。
以下、他の収録アーティストも簡単に。VACUUM TREE HEADはバンド＋ホーンアンサンブル＋コンピュータの８人編成と大所帯。音はDOCTOR NERVEをとぼけさせたような感じか。FLYING LUTTENBACHERはds、sax、cello、vln、bの５人によるフリーインプロ。MONO PAUSEは楽器編成がクレジットされていないが、バンドアンサンブルと電子音によるノイズインプロが交錯するもの。メルトバナナはおそらく新ドラマーに代わってからの音。相変わらず超音速ナンバーだがポンチ音等も交えた面白味も。MOLECULESは初期ルインズの影響大な音。"MOLECULES ARE DEAD!"とクレジットされているが、解散したのだろうか？ MOE! STAIANOは本人メタルパーカッションとbの２人によるガバビート中心。リズムとユニゾンで入るトイピアノの音がいい味を出している。