福岡ユタカ / UR WORDS('96年 日TRIAD COCA-13440) 全10曲/44.54
朝日新聞に広告まで打っておきながら、大手レコード店でもインディー系の強い店でも見つからない。今号のレビューも下手したら「入手不可のため延期」になっていたかもしれない。結局ライヴでの会場売りでぎりぎりに入手できたから良かったが、下手にメジャー（TRAIDは日本コロンビア系のレーベル）から出すとこういうことになってしまうのだろうか？
さて内容。既に各誌のレビューで「福岡のヴォーカリゼーションをフィーチュアしたアンビエントハウス」としての評価は充分なされていると思われるので、ここでは本誌読者向けのゲストがらみで紹介。やはり注目は鬼怒無月と岡部洋一のボンフル組。"THE GHOST DRUM"はYEN CALLINGのライヴではお馴染みのバラード調の曲。スタジオ録音とあって、コーラス等がオーバーダビングで加えられており、ライヴとはまた違った趣が楽しめる。そのものずばり"YEN CALLING"と名付けられた３曲はダビング無しのインプロ。期待通りの熱演が聴ける。難点は収録時間が短い事か。
他の曲での鬼怒らのプレイはかなり地味目なので過度な期待は禁物だが、このテの音としてはシンセがうるさすぎず、かなり好感の持てる音づくりになっている。
次作は是非インプロ中心にして欲しいところだが、それだときっと売れないだろうなぁ。