SOFT MACHINE / SPACED('96年米CUNEIFORM RUNE 90) 全7曲/67.18
"SPACED 1"から "7"と名付けられた７曲が収録されている。最長は"4"の32分10秒。広告によると、VOLU- ME 2制作直後の69年に同メンバーにBRIAN HOPPERを加えてマルチメディアショー（って何だ？）のために録音されたらしい。
重いロングトーンが全体を支配する1、 "FACELIFT"中間部のリフが繰り返される2、テープループによる3、アブストラクトな即興から徐々に曲が姿を現したかと思うと、逆回転ヴォイスで異世界へ飛んでいく4、サックスとエレピはメロウなのにリズムがKICKS な5、大友良英のようなコラージュが聴ける 6、全編逆回転オルガンの7、という感じで、いずれも正規アルバムに収められた曲とは対照的な、実験的なサウンドが続く。
はっきり言って初心者向けのアルバムとは到底言えない。だがこのアルバムからは、正規アルバムには収録されなかった、「彼らの全盛期は1st録音前だ」とまで言われたほどの先鋭的な彼らの姿がほんの少しだけかいま見ることが出来る。マニアのみ必聴。