ポチャ・カイテ・マルコ、駅前音楽2000/2/27 西荻窪BINSPARK
元・高円寺百景の桑原和重、GHOSTの荻野和夫率いるポチャ・カイテ・マルコの約２年ぶりのライヴです。
・ポチャ・カイテ・マルコ（桑原和重b、荻野和夫p、上野朋洋kb、SHARMIN:kb、立岩潤三 ds）
１．トロピカル・サンライズ（荻野作）
２．ウクライナ（荻野作）
３．不整脈（桑原作）
４．オリエンタル・エクスプレス（荻野作）
５．フューネラル（桑原作）
６．アシッド・レイン（荻野作）前回ライヴよりメンバーチェンジがあり、リズムセクションに加えなんとフロントにキーボード３人が並ぶという特異な編成となりました。荻野がアコピ音色、SHARMINがストリングス系音色、そして上野がリード＆オルガンというのが基本的な割り振り。このように担当音色がある程度固定しているため、音と人が一致して聴きやすかったです。BINSPARKは客席からステージを見下ろす形となるため、キーボード演奏が見やすいのも好ポイント。
編成のせいもあってか、マグマ／チェンバー色はかなり後退し、シンフォ的（どプログレという声もあり(^_^;)）な印象が強くなりました。どの曲もほぼ前パート疾走するという強烈なもので、このため曲間のインターバルがやや長めに取られます。メンバーの体力が追いつかないためとか(^_^;)。この日から新加入の上野はさっそくフロントの真ん中というエースポジションに位置し、テクニカルな演奏でアンサンブルの中心として働いていました。５はタイトルどおり、鐘・パイプオルガン・メロトロン・混声合唱といった音色がちりばめられ、ダーク＆ゴシックな大曲。あとで聞いたらこの曲、高円寺百景在籍時に書いた古い曲だとか。６での全員ばっちり揃った高速ユニゾンはお見事！ 新編成でのレパートリーがまだ少ないせいか計４５分と短めのステージでしたが、もっと見たいと思わせるものでした。あと、アコースティック民族路線も箸休めとして貴重だったので、ぜひ復活させてほしいですね。
・駅前音楽（進揚一郎ds、林常哉b、小出亮g）
ギタートリオで爆走＞クラッシュを繰り返し、ノンストップ１時間強におよぶ演奏。全くのインプロというわけではなく、dsとbは譜面を見ながらの演奏で、変拍子のリフもしっかり揃っていたことから、ある程度は作曲されているものと思われます。dsは以前ポチャ・カイテ・マルコにいた人で、dsに加えヴォイスやエレクトリック・ヴァイオリンに過剰なエフェクトをかけて使います。bはヴァイオリンの弓を使って持続音を出したり、gはＳＧのソリッドな音色にディレイやワウなどのエフェクトを加えて、力のあるプレイを聞かせます。
いろんな意味でALTERED STATESを思わせます。リズムの走る場面は粗削りながらもパワーで押しまくってなかなか聴かせますが、ダウナーな場面ではまだ十分聴かせるまでには至っていないという印象。また１時間強という時間も現在の力量ではちょっと長すぎるように感じました。方向性としては悪くないだけに、頑張ってレベルアップしてほしいです。