さがゆき＋八木美知依2000/7/2 下北沢LADY JANE
さがゆき(vo,toys)と八木美知依(箏)のデュオインプロライヴです。昨年１０月に同所で行ったデュオはお互いの持ち曲なども演奏していましたが、今回は全てインプロです。個人的には今回の方が面白かったなぁ。
１．八木のミステリアスなメロディとさがのショートディレイを使った摩擦音と低音ヴォイスを中心に静かに立ち上がり、時間をかけて徐々に盛り上げていきます。八木は同音連打に弦のベンドを加えたり、低音弦にプリペア−ドを加えて鐘のような倍音を出したりします。さがの祈りのような低く長いヴォイスが凄い。後半は八木のダイナミックなリフ弾きを中心に盛り上がります。最後は静謐な演奏で終了。２０分超の演奏。
２．さがは両手に鈴やベル類を持ってジャラジャラと鳴らしながら、ロングディレイをかけたマシンガンスキャット。これに八木は同音連打＋左手によるハーモニクス奏法や無調風のかき鳴らしで対抗し、一転してテンションの高い演奏。後半はさがはホイッスルを吹き鳴らし、八木はドラムスティックを使ってミュートしながら箏をかき鳴らします。１０分超の演奏。
３．さがは２枚の小さなシンバルをこすり合わせたり当てたりして金属的なノイズを繰り出し、八木もランダムなフレーズを弾きながらスティックで弦をこすってノイズを出します。さがは鳥の声が出るおもちゃも使用。後半は音数は少ないが、間合いで勝負する緊張感の高い演奏。１０分ほどの演奏。
（休憩）
４．八木は爪を付けた右手と、左手の拳で箏の胴の部分を叩いてパーカッションの代わりに。シンプルなリズムをバックにさがは、手拍子を交えながらトラッドを思わせる力強い節回しで歌います。短いブレイクの後、八木は３拍子のリフを変化させて展開を作り、さががメロディアスな歌を乗せます。続いて八木が珍しく純和風のチューニングで演奏。しかし、箏なのに和風の演奏が珍しいというのはねぇ(^_^;)。さがのメロディアスな歌に八木はプラ板スクラッチによる破壊的なノイズをぶつけます。さがはそのうち、両手にベスを持ってカウンターの上に置いたおもちゃや小パーカッション類をガンガン叩き出します。八木は力強いリフを重ね、テンションがどんどん上がっていきます。八木は箏の上にウインドチャイムや鈴を乗せてスティックで叩き、さがはマシンガンスキャットにディレイタイムやピッチの変化を加えます。混沌＆パワフルな演奏。凄い！ 激しい演奏の後、最後は八木の箏とさがの小オルゴールによる、余韻を残すような静謐な演奏で終了。３５分ほどの演奏。終わった後、八木は箏の弦に絡まって取れなくなったウインドチャイムをさがに取ってもらっていました。「私ペンダントの絡まったのとか、こういうのダメなんです〜〜」だって(^_^;)
５．さがの口琴と八木のリフによる演奏からスタート。さがは口琴を演奏しながら歌います。八木は単一弦にハーモニクスを駆使した演奏。４の演奏とは一転して静かな演奏で終了。１０分ほどの演奏。
演奏が全て終わった後、最後にまとめてMCと告知が行われましたが、これが２人のしゃべくり漫才状態(^_^;)。演奏の合間にやってたら気が抜けてしまったので、最後にやったのは良かったのではないでしょうか(^_^;)。