RUINS、是巨人

 2000/9/30 吉祥寺MANDALA-2


吉田達也の強力2バンドの組み合わせライヴです。いつものように開場少し前に着いてみると、なんともう既に数十人の列が出来ています。土曜日開催のせいか、それとも新譜発売に伴うメディア大量露出のせいか? とりあえず席は確保できましたが、開演時には立ち見がずらりと並ぶ大入りとなりました。

開演前のBGMはプログレメドレーのテープ。久々に見つかったので持ってきたそうですが、94年のシルエレでの大陸男&高円寺百景で使ったテープと全く同じもののようでした。懐かしい! 今聴くとRUINS版プログレメドレーと選曲や繋ぎ方などの共通性がわかって面白いですね。

・RUINS

 1.YAWIQUO
 2.新曲1
 3.新曲2
 4.PALLASCHTOM
 5.NIVAFTOPOFTZ
 6.JALLAMJIKKO
 7.KORROMDA PEIMM
 8.KIPPSSIDAMN
 9.ブラック・サバス・メドレー
10.トルコ風ロンド
11.BLIMMGUASS
12.BUPPHAIRODAZZ
13.WARRIDO

2と3は新曲。2は16ビートと5拍子の比較的シンプルな延々続くもの。テクノのRUINS的解釈とも言えそうな内容。3は逆に小節単位でリフとテンポが変わる目まぐるしい曲。これまでのRUINSは、アルバム発表直後のライヴではすでに半分以上新曲、というのが通例でしたが、今回はややスローペースのようです。終演後吉田に聞いたところ、新曲はあと3曲ほど用意しているが、まだ未完成とのこと。次のライヴあたりには披露されるか?

4〜8は"PALLASCHTOM"収録5曲をメドレー。途中吉田が演奏を止め「次の曲でサンプリングを用意しなければいけなかったんじゃない?」しかし佐々木は「メドレー始める前に準備してましたよ」さすが(^_^;)。

9は米レーベルからの依頼で作ったが「あまりサバス好きじゃないし、リフが全部似てるので出来もイマイチだった(^_^;)」とのことで、途中からリフを全く逆から弾くという「逆回転ヴァージョン」を追加。逆回転にしてもほとんど違いが判らなかったですが(^_^;)。10はAVANから出ているデイヴ・ブルーベック・トリビュート収録曲で、ライヴでは初演とのこと。リフは原曲のものですが、それ以外はまったくRUINSの音になってしまっているのは面白いです。

再び"PALLASCHTOM"からの11と12は、11がハイハットの刻みから始まったり、12は逆にドラムのイントロ無しでいきなり始まったり中間部のベースのループを中心にしたパートがテンポアップされていたり、とそれぞれ少しずつアルバムテイクから変更が加えられています。

最後は最近では珍しく"VRRESTO"収録の13で終了。ところで"VRRESTO"は再プレス版が出て物販コーナーで売られていました。初期のデジパック版はレアアイテムになるかな?(^_^;)

・是巨人

 1.FOUR HOLES IN THE SKY
 2.ON REFRECTION(通称:フュージョン)
 3.CARELESS HEART
 4.PREPARATION
 5.OUT OF HEAD(通称:ベンソン)
 6.YOU KNOW WHAT YOU LIKE
 7.(新曲)
 8.POET AND PEASANT(詩人と農夫)
(アンコール)
 9.COLD WAVE

昨年12月以来の是巨人。いつもはナスノのベースの音が大きく、本番が始まると「モニターのベースを下げてください」と業務連絡が入るのですが、この日はなぜか逆に「ベースを上げて」というリクエストが続出。どうやら鬼怒のギターの音が大きかったためのようでした。この日は1曲ごとにMCで曲タイトルの由来(ほとんどが既成プログレ曲のもじり)やメンバー間での通称が紹介されます。「ベンソン」は鬼怒がギターとユニゾンでジョージ・ベンソンばりの(?)ヴォーカルを聴かせます。

7は新曲。アルバム発表後初の新曲ですが、鬼怒のダイナミックな刻みとナスノの音数の多いベースラインが目立つ、疾走感のあるなかなかの秀作。新曲のペースから見て次のアルバムが出るまではかなり時間がかかりそうなので、この曲を聴きたい人はライヴに行くしかないですね(^_^;)。実はもう1曲あったそうですが、吉田自身が「あまりにも明るすぎる」という理由によりボツ。鬼怒は「俺はいいと思うんだけどな」とコメントしていましたが。どんなのか聴いてみたかったんですが、残念(^_^;)。

最後の8では鬼怒がギターの弦を切りまくり、演奏中のブレイクの間にチューニングを直しながらギターを弾くという荒技を見せました(^_^;)。大変ですねぇ。

アンコールはすぐに客電が付いたり、鬼怒が切れた弦を張り替えている間に吉田とナスノが入念に打ち合わせしていたりしていたので、本当に用意していなかったようです。「練習していないので上手くいくかどうか」と言っていましたが、本編の演奏とあまり変わりなかったような(^_^;)。


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