戸川純インストアライヴ2000/10/28 渋谷タワーレコードSTAGE ONE
戸川純２０周年記念アルバム"20TH JUN TOGAWA"発売記念インストアライヴです。私は出遅れて、同店でこのＣＤ買って整理券を入手したときにはすでに３５３番。さすがにこの番号ではいい場所はとれず、ステージよりもモニターテレビを見る場面の方が多かったです(^_^;)。
メンバーは戸川(vo)、ホッピー神山(kb)、ナスノミツル(b)、吉田達也(ds)、スティーヴ衛藤(perc)、デニス・ガン(g)。吉田はレコーディングにも声がかかっていたそうですが、海外ツアーとバッティングしたため参加できず、そのリベンジもあるんだそうです。
１．ALL TOMORROW'S PARTY
２．ラジオのように
３．JOE LE TAXI
４．終曲
５．BECAUSE THE NIGHT
６．CASABLANCA MOON
７．ばあじんぶるうす
８．PSYCHO KILLER
開演時間の１９時を過ぎても演奏はなかなか始まらず、結局４５分遅れで開演。開演が遅れたのは戸川が髪を洗って乾かなかったせいか、それとも思いつきで始めた三つ編みに意外に時間がかかったせいか？(^_^;) まず戸川以外の５人が登場して、腕ならしに短いインプロ。１はオリジナルのインダストリアル・テクノ的なアレンジとは異なり、吉田＆スティーヴの重いリズムとナスノのファズベースによるロングトーンを中心にした演奏。４も同様に、バンド用にアレンジし直した、というよりはオリジナルに戻ったようなアレンジ。５も正統的なロックアレンジ。こういう形だとデニス・ガンのアメリカン・ロック的なギターが生きてきます。吉田とナスノのリズムセクションはやはり強力で、バンドアンサンブルを引っ張っていきます。スティーヴはアルバムでは担当していたスネアやタム類を吉田に任せて、ボンゴ、コンガ、WAVE DRUMを使ってリズムに厚みを加えます。ホッピーはピアノ音色の他に、アコーディオンを模した音を４や６で上手く使ったり、５などでバンド音をかき消すような大音量でノイズヴァイオリンをかき鳴らしたりします。デニス・ガンは５以外では比較的地味なプレイでしたが、ピッチシフトペダルを使ったプレイなども見せていました。戸川のヴォーカルはアルバムに勝とも劣らないラフなもの。ここまで来るともうバックがどうでも関係ないですね(^_^;)。
アルバム収録の１〜６をやった後で、７と８を演奏。ちょっと得した気分です。７は戸川がＭＣで「１０年に一度くらいしか演らない曲」と言っていましたが、私は以前ビデオではにわオールスターズを見たときにも歌っていたのを見たのであまりレアという印象がありません。これって当たりなのか？(^_^;) ８はトーキング・ヘッズの曲。このバックのメンツだと非常にタイトな演奏で、盛り上がりのうちに終了しました。アンコールは早々に客電が点く中、かなりしつこく続けた結果、戸川１人のみがあいさつに出てきて終了。しかし１０月だというのに「良いお年を！」はないでしょう(^_^;)。
曲は少なかったのですが、１曲ごとにＭＣ（これが長い、しかも要領を得ない(^_^;)）を挟むため、結局１時間のステージ。特に面白かったのは、PHEWに「終曲」の歌詞を聞きに行ったときの話。アンダーグラウンド女性ヴォーカルの世界にも体育会系の人間関係があるんでしょうか？(^_^;) 「生直ぐな気分屋（きすぐなきぶんや）」という歌詞が本人に聞いてはじめて意味が分かったというのも面白い。戸川によると、自身のは「歌詞」、PHEWのは韻を踏んだり言葉遊びを入れたりする「詩」、そして"CASABLANCA MOON"は言葉数の多いペーパーバックのような「小説」になるんだそうです。この分析は面白い。
また、戸川は１１月に淡路島で行われる２人芝居で、阿部薫の夫人、鈴木いづみの役を演じるんだそうです。２人の往復書簡を舞台化したものだそうで、その中に戸川の名前が出てくるんだそうで、「因縁ですかね〜」(^_^;)。