RONRUINS2000/11/14 高円寺ペンギンハウス
RUINSに元MOLECULESのRON ANDERSONが加わったバンド、RONRUINSのライヴです。１１月５日の名古屋からスタートし、西日本各地を回ったツアーもこの日と１６日の20000Vの東京公演で最後。開演前に「これはRUINSのゲストにRONが入ったのではなくて、あくまで３人でRONRUINSというバンドなので、お間違えなく」という吉田のコメントがありました。
この日は吉田が録音機材を持ち込んで、ライヴレコーディングも同時に行われます。
セットリストは佐々木さん提供。どうもありがとうございましたm(_ _)m
１．WAM-BAM
２．STRAVIN...
３．HYDEROMASTGROMINGEM
（インプロ）
４．GOT GET IT RIGHT
５．3 RIFFS
（SNERE）
６．SUNSET
（インプロ）
７．DEATH HEALTH
（インプロ）
（休憩）
８．WHAT DO YOU SAY
９．STARA PLANINA
１０．KETSUNOANA
１１．WHITE OUT
１２．VRRETSO
１３．BRASSELS
１４．HARD ROCK MEDLEY
（アンコール）
１５．インプロ
RONのセッティングは、ストラトの生音を生かしたあまり歪ませないセッティング。ピッチシフトペダルを多用し、ディレイやオクターバーをたまに加える程度。佐々木はいつものRUINSでのギターパートをも埋める分厚い音づくりではなく、珍しくノーマル（？）なファズベース音がほとんどです。最近のRUINSでは必須アイテムのディレイループも無し。音だけだとちょっと是巨人に近い印象だったのはちょっと意外でした。ヴォーカルは３人がほぼ同じくらいの割合で取ります。
１，７はRONRUINSのアルバム"KETSUNOANA"収録曲。１０は"TALKIN' ABOUT KETSUNOANA IN THE AFTERNOON"という曲がアルバムに収録されていますが、それとは全く別の曲。３，９，１２，１４はおなじみRUINSのレパートリー。９は"REFUSAL FOSSIL"収録で、吉田自身「これはライヴで１度もやったことの無い曲。いや、１度あったかな」というほどのレア曲。RUINSの曲では、完璧なコンビネーションを見せる吉田と佐々木に比べ、さすがにRONはついていくのが精一杯という印象でした。それ以外はほとんど新曲と思われます。新曲はどれもRUINSの詰めをやや甘くして勢い優先にしたようなもので、もちろん変拍子やリズムチェンジが随所に取り入れられたもの。ライヴを重ねて練り上げたせいか、"KETSUNOANA"収録曲よりもかなりレベルアップしています。
マルチテープは１本４０分録音できるため、残り時間を気にしながらの進行となりますが、進行がかなり早いため前半の終わり頃には時間調整のためのインプロが入ります。同所で灰野＋吉田デュオを録ったときには、２〜３曲やる度に忙しく吉田がテープ交換していたのとはえらい違いでした(^_^;)。７ではRONがどんな曲だったか思い出せず、吉田が口でリフを説明してやっと思い出す始末。吉田が「自分（RON）の曲なのに」と苦笑するとRONは「時差ボケだ」。もう２週間も前から日本に来てるのに(^_^;)。
この日はRONがギターの弦を切りまくり。まず４冒頭でいきなり切ってしまい、張り直している間に吉田と佐々木がセッション風のインプロで間をつなぎ、弦を張り終えたRONが最後に加わり、盛り上がって演奏終了。その後「では改めて、"GOT GET IT RIGHT"をやります(^_^;)」。次いで５の途中で高音弦を切ってしまったときは、そのまま最後まで演奏しましたが、弦を張り替えている間にRONのリクエストでRUINSの２人で"SNARE"を演奏。途中のズレながら進行して最後に合ったところで終わるパートがいやに長いなと思っていたら、演奏後吉田が佐々木に「合ってないよ〜」とツッコミ。やはり(^_^;)。１２の途中でも弦切れが発生。それも中間部のギターソロが入る予定だったと思われる場面で、その間は佐々木がディレイループ用のセッティングを用意していなかったため、佐々木がベースパートを、主パートを吉田がハイトーンのヴォーカルによるメロディラインで埋めますが、このパートが新鮮味も手伝って素晴らしかったです。これは怪我の功名というべきでしょう(^_^;)。
お約束の１４はギターが入ったため、かなりそれらしく聞こえるようになりました(^_^;)。
本セットはアンコールも入れて１時間１５分くらい。今日はあっさり終わりかと思ったら、「このあと、上手くいかなかった曲をやり直しますので、聴きたい人は聴いてってください」と、ライヴ録音ではなく「公開レコーディング」に突入。もちろんほとんどの客は残って聴いていきます。思わぬボーナストラックにちょっと得した気分。
本セットでやった"SUNSET"など４曲を録音。ヴォーカルマイクは片づけて録音されます。ヴォーカルパートはあとでオーバーダビングするのでしょう。ここでは客前ということは意識せずに、普通のレコーディングのように打ち合わせを交えながらタラタラと進行していきます(^_^;)。客も最初は演奏後に拍手していいものか戸惑ってしまいます。最後の曲はRONが最初一拍「食って」始まることをなかなか理解できず、終演後吉田が「ギターはオーバーダビングね」と言って終了。果たしてこの曲はアルバムに収録されるでしょうか？(^_^;)