PHEW+BIKKE2001/4/7 新宿タワーレコード
アーント・サリーの未発表ライヴアルバム発売記念のイヴェントとして行われた、PHEWとBIKKEの２人を迎えたトーク＆ミニライヴです。場所は新宿タワーレコードの７Ｆイヴェントスペース。開始時間の２０分前にはステージ前に人だかりが出来、開始時間には人が多すぎて前に詰めるようアナウンスがあるなど、大盛況でした。
まず２人と司会進行のタワレコ店員氏の３人がステージ上でトークを行います。店員の質問にPHEWが饒舌に答える形で進みますが、BIKKEは端っこで大人しくしているだけで、たまにPHEWに話を振られても「....はぁ」と答えるだけ。なんだか妙な状況でした。
以下、トークの中で面白かったものを抜粋。
・PHEWは、INUのギタリスト林の紹介でBIKKEと会ったのが結成のきっかけ。
・結成は１１月、レコーディングは翌年２月。実質活動期間は約１年。
・観客動員は関西では数十人。東京でも１００人弱くらい。「そんなでもなかったですよ」（PHEW談）
・解散のきっかけは、PHEWがBIKKEがライヴ帰りの電車の中で止めたいと言ったのがきっかけ。
・「終曲」作成時、坂本龍一の存在は知らなかった。ファーストアルバム作成のきっかけは、PASSレコードの後藤氏がレコーディングで渡欧したときに、プライベートでコニーのところへ遊びにいったら彼らが偶然「終曲」のシングルを持っていて、そこから話がトントン拍子で進んでいった。
・「終曲」を作る際にインスパイアされたのはフライング・リザーズ。
・コニー・プランク逝去の直前に、コニーのプロデュースでセカンドアルバムを作る話があったが、実現しなかった。
また、PHEWが持参した解散直前時のビデオが上映されました。PHEW中心の映像で（若い！）、カメラアングルの関係でBIKKEが移っていないのが残念。曲は「踊りましょう」「醒めた火事場で」の２曲。両方ともキーボード中心の３拍子の曲で、ライヴアルバムでのパンクぽさはすでにほとんど無く、後のソロに近い雰囲気になっているのが伺えます。アルバムよりもはるかに音質が良く、フルステージ１２〜３曲分の映像があるそうなので、これもオフィシャルでリリースして欲しいものです。
その後ミニライヴへ。PHEWとBIKKEが共演するのは、数年前にPHEWとラヴジョイが対バンしたときにあるそうですが、アーント・サリーの曲をこの２人で演奏するのは２２年ぶり。ライヴは「エッセイ」「うぬぼれないで」「ファムファタール（ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのカバー）」の３曲を演奏。BIKKEのギターによる簡素なバッキングのみでPHEWが歌います。BIG PICTUREや各種バンドでの歌よりも、ストレートに歌が聞こえて好印象でした。これをレギュラー活動にしても面白いのではないでしょうか。「ファムファタール」はライヴアルバムにも入っていないどころか、当時のライヴでも演奏していないという貴重な演奏。２人とも。ヴェルヴェッツが好きで、良くカバーしていたそうです（多分リハや練習時などにやっていたんでしょう）。この曲のみBIKKEがコーラスを入れますが、マイクの位置の関係で聞こえにくかったのは残念でした。
終了後は、タワレコでアルバムを購入した人を対象にしたサイン会が行われました。サイン会にはPHEW、BIKKEに加えて、観客として来ていた背広姿の初代ドラマー氏も加わり（PHEWとBIKKEに手招きされてステージに上がっていた）、３人で行われました。アーント・サリーのＬＰを持ってきている人も多数見かけられました。