カルメン・マキ
2001/5/26 南青山MANDALA
「２００１年歌の旅・スペシャルライヴ」と銘打って行われたカルメン・マキのライヴです。メンバーは鬼怒無月(g)、勝井祐二(vln)、松永孝義(b)、芳垣安洋(ds)。昨年１２月のボンデージ・フルーツのライヴ時に、カルメン・マキが見に来ていたのでその縁で集めたメンバーでしょうか。
ライヴは休憩無しでアンコールも含めて２時間強でした。
１．LILLY WAS GONE WITH WINDOWPANE
２．捨てられたイブ
３．時には母のない子のように
４．２６の時
５．人魚
６．はこぶねの唄
７．ペルソナ
８．空と陸の交わったところ
９．閉ざされた町
１０．私は風
１１．鍵をかけない
（アンコール）
１２．かもめ（浅川マキの曲）
１３．２１世紀の精神異常者（キング・クリムゾン）
マキはＴシャツにジーンズの軽装ですが、貫禄満点。１〜４の前半は、ギターソロ部分で鬼怒が時々一線を踏み越えそうになる位で、ややおとなしめの演奏。３でのファンクっぽいリズムアレンジが面白い。インストパートではガシガシ刻む鬼怒ですが、さすがに歌パートではメロディアスな演奏。４の途中でマキが譜面台に置いていたグラスを落として割ってしまうハプニングも。５〜７はアコースティックセット。鬼怒と松永がアコースティックに持ち替え、芳垣はドラムセットの横にセットされたパーカッションを中心にした演奏。５はリュック・ベッソンの映画「冷たく冷えた月」にインスパイアされて作った曲とか。８〜１１の後半は手探りだった前半から一転、エンジン全開の演奏。鬼怒・芳垣・勝井によるコーラスもバッチリ決まっています。前半に地味な曲、後半に派手に盛り上がる曲という配分だったせいもあるかも。１０終盤のROVO並みに疾走するリズムは圧巻。１１中間部の高速４ビートをバックにした鬼怒のソロが面白い。アンコールは「他人の曲を歌う」のがコンセプトのようで、１２ははすっぱに決めて歌います。１３の前には、マキの誕生日を祝ってバースデーソングが演奏されます。年齢は内緒(^_^;)。１３はまさかのクリムゾンカバー。確かに後半のマキＯＺナンバーはクリムゾンの風味が感じられると思って聴いていましたが、まさかこんな直球のカバーをやるとは思いませんでした。演奏は鬼怒が本編で力を使い果たしたか、やや乱れ気味の演奏でしたが、マキさんは間奏部で客席に降りてしまい、すっかりお客になってしまっていました(^_^;)。
このメンバーで演奏するマキＯＺナンバーは、演奏力の高さによりプログレ風味がさらにパワーアップし、曲の良さも再認識出来ました。このメンツは中部〜関西ツアーも予定するなど、活発に活動するようです。今後練習してレパートリーを増やすという発言もあったので、楽しみです。
アコースティックセット前のＭＣでは、マキがメンバー一人ずつに趣味を聞いてまわるという企画がありました。蛙を捕ってきて飼うのが趣味という勝井、黒沢映画について延々語り出す芳垣、相撲の話で好きな力士に琴光喜の名前を挙げて渋いところを見せる松永など、人それぞれ。笑ったのが鬼怒のところで、「鬼怒さんって何を言ってるのかよく判らないんですよね」とマキさんが核心を突いた発言をしたところ。さすがよくわかってらっしゃいます(^_^;)。
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