システマふゆまつり2002/1/20 渋谷ON AIR EAST / WEST
システマ主催で、渋谷ON AIR EASTとWEST両会場を股にかけて行われるイヴェントも今回で４回目、ついに四季を制覇してしまいました。次回はどうなるんでしょうか？
・�KING (EAST、13:30～14:30）
佐野篤vo&b、小澤敏也perc、駒澤れおperc、洲崎トビ－ds、つの犬ds、佐野聡tb、多田暁tp、松田信男kb、扇田裕太郎g
トップバッターは初めて見るKING。２ドラム＆２パーカッションの分厚いリズムセクション、歌いながらぶいぶいベースを弾きまくる佐野を中心に、アフロ・ファンク的な力強いアンサンブルを聴かせます。２人のパーカッションはジャンベを中心に、ジュゴク（竹製のガムラン）、２つ束ねた大きなアフリカンドラム（横にして叩く。凄い低音）、タンバリン（コンタクトマイクで拾ってエフェクトをかけ、電子リズムのような効果を出すのが面白い）など、曲ごとに使い分けをして飽きさせません。２人の女性アフリカンダンサーの参加も効果的。いろんな意味でメジャー路線という印象を受けました。
・nino trinca（WEST、14:30～15:30）
上田禎p、HONZI:vln、清水弘隆g、鹿島達也b、YASSY:tb、CHACO;ds、角森隆浩vo、Alan Patton:accd&sax
上記発表メンバーとは実際は異なっているようでした（gとpは兼任、tbは不在など）。映画のサントラを思わせる雰囲気のある演奏を聴かせますが、フロントに立つvoの妙に濃い芸風はちょっとマイナスなのではないでしょうか。HONZIはこの中ではさすがに役者が違う、という感じ。音もステージアクションも艶っぽくて、実にカッコ良い。
・unbeltipo（EAST、15:30～16:30）
今堀恒雄composition&g、外山明ds、沖山優司b、松前公高electronics、菊地成孔sax
前回の「あきまつり」では意外にも打ち込み無しのノンストップ・ヘヴィロックセッションを聴かせたUBTに、さらに今回は菊地が加わるということで期待の大きいセット。ところが今回は譜面あり、松前はCDJの打ち込みバックトラックを鳴らす、短い「曲」を立て続けに演奏する、と前回とは全く違った形態となりました。期待の菊地は与えられたパートをこなしているという印象でインパクト薄し。今堀のギターソロがたっぷり聴けたのが収穫でしたが、毎回内容が変わるこのユニット、外れるリスクも常にあると思っていなければなりません。今堀と外山の相性の良さは今回も健在でした。もっと共演数を増やして欲しいな。
・渡辺等12弦フレットレスギターソロ（WAST、16:15～17:17）
渡辺の弾く12弦フレットレスギターは、普通の12弦ギターとは違って１弦ずつ独立して音を出すことが出来、音域も通常のギターより広くなっているようです。ほぼノーエフェクトで、アンプすら通していませんが、非常にいい音です。開放弦によるものか、シタールのような響きが出るのが面白い。どんなチューニングなのか気になります。ビーチ・ボーイズやストーンズなどのカバー曲なども演奏しましたが、やはりこのギターで演奏することを前提に作られたと思われるオリジナル曲の出来が素晴らしかったです。
・メトロファルス（EAST、17:30～18:30）
伊藤ヨタロウvo、石坪信也ds、光永巖b、田村玄一g、ライオン・メリイkb&accd、川口義之perc&sax、HONZI:vln、西村哲也g、Ei-jun:cho
これまた上記発表のメンバーと違って、こちらはチューバ、トランペット等のホーンセクション、クラリネット＆アコーディオン奏者なども加わって一気に大人数化しています。ここでもHONZIの存在感は光ります。２曲ほど見たところで、LADY JANEに移動するため会場をあとにしました。この後は木津茂理らによる「微妙」、横川タダヒコらによるストリングストリオ「BIOS」、SPANK HAPPY、東京中低域など面白そうなユニットが控えていたのですが、ちょっと残念。