ZUPPA DI PESCE、是巨人2002/2/1 西荻窪BINSPARK
やはり会場がBINSPARKでは狭すぎたか、ステージ横のカウンター前に立ち見がずらりと並ぶ状態となってしまいました。ステージ正面のフロアの席数がちょっと少なすぎましたね。
・ZUPPA DI PESCE（イトケンds、古池寿浩tb、DJ PEAKY:syn、堀越和子syn、マヒマヒss）
先行はイトケンの最近の活動の中心となっているバンド。曲はすべてイタリア語の食べ物の名前が付いています。曲順をコース料理風に並べたかったとこのとですが、結局順番はムチャクチャになってしまいました(^_^;)。演奏はHARPYの曲を思わせるような変わった構成や、tbとssのアンサンブルから、ティポグラフィカを思わせます。ただし、メンバーの多くが超テクニシャンとではなかったり、ベースとメインフレーズを担当する２台のアナログシンセのチープな音から、奇妙ななごみ系のムードが全体を支配する演奏となります。なごみ一色になりがちな演奏をイトケンのシャープなリズムが引き締め、いいバランスです。全１０曲、１時間強の演奏でした。
・是巨人（吉田達也ds、鬼怒無月g、ナスノミツルb）
１．YOU KNOW WHAT YOU LIKE
２．CARELESS HEART
３．OUT OF HEAD（作品番号６番、通称ベンソン）
４．PREPARATION
５．新曲１
６．アコースティック・インプロ
７．新曲２（アコースティック）
８．POET AND PEASANT
９．ON REFRECTION
１０．SHE CAME BURNING
１１．FOUR HOLES IN THE SKY
（アンコール）
１２．PREPARATION（再演）
是巨人のライヴは２０００年９月以来約１年半ぶりです。吉田は曲名をほとんど覚えていないようで（楽譜にもタイトルが書いていない）、番号や通称でタイトルを紹介するのが笑えます。
先行のZUPPAにならって、いきなりメンバー紹介をしてから、１〜２を立て続けに演奏。吉田は通常のドラムセットに加えて、小さなメロタムをセットし、セカンドスネア的な使い方を聴かせます。これがなかなか効果的。３では前回のライヴで鬼怒がギターソロとユニゾンでヴォーカルを入れるという趣向がありましたが今回は無し。ヴォーカルマイクも立っていたので期待していたのですが、その代わり鋭いファズトーンでの弾きまくりソロを聴かせます。４では鬼怒がリズムギターを入れるタイミングが微妙に合わず、「６年やってていまだに弾けない」とぼやいて笑わせます。５は前回のライヴで初公開された新曲。鬼怒の刻みギターとナスノの凄い音数のベースラインが特徴的。６は持ち時間に対して曲数が少ないため追加されたもの。鬼怒のナイロン弦アコギ、吉田のダラブッカ、ナスノの音量＆エフェクトを押さえたラインで、鬼怒が超高速で弾きまくる疾走感のある演奏。吉田はドラムセットに座った状態でダラブッカを演奏し、適宜ハイハットやバスドラを加えます。７の新曲２はリハ中に急遽アコースティックで演奏することに決まったそうですが、中間部の８分の６拍子リズムにダラブッカとアコギによる演奏がマッチしていて非常にいい感じ。エレクトリックでの演奏も聴いてみたいですが。ナスノは曲によってはワウを使って中域を強調した音色での演奏も聴かせます。アンコールは用意していなかったため、どの曲をやるか観客の拍手の量で決めることになりましたが、鬼怒が上手くできなかったという４を再度演奏することに決定。演奏後、鬼怒が「今度はどうだった？」と聞くと吉田は「う〜ん」まだ納得いっていないようです(^_^;)。
アンコールを含めて全１時間１５分、"COLD WAVE"をのぞくアルバム全収録曲（ショートインプロは除く）を演奏、と是巨人史上９９年６月、市川りぶるでのワンマンライヴに匹敵するボリュームとなりました。