RUINS、ポチャカイテマルコ、あぶらだこ、CICALA-MVTA2002/7/20 表参道FAB
RUINS企画のライヴ「変拍子で踊ろう Vol.8」です。出演各バンドの客層が比較的被らない組み合わせだったためか、かなりの客入り。何でも前売りが200枚くらい売れたそうで、ぴあ売り分が一度完売し、追加になったほどだそうです。
・RUINS (19:00〜19:40)
１．Komnigriss (Tzomborgha)
２．Djubatczegromm (Tzomborgha)
３．Pachtseills (Tzomborgha)
４．Snare (Vrresrto)
５．Gharaviss Perrdoh (Pallaschtom)
６．Ffilhizabmn (Pallaschtom)
７．Jallamjikko (Pallaschtom)
８．Kippssidamn (Pallaschtom)
９．Pallaschtom (Pallaschtom)
１０．Dagdad (Vrresrto)
１１．Hyderomastgroningem (Hyderomastgroningem)
１２．Ramification
１３．Blimmguass (Pallaschtom)
１４．Bupphairodazz (Pallaschtom)
１５．???
８と９の間にMCを挟んだ以外はぶっ続けでの演奏。曲数は通常のライヴに比べてかなり多いですが、メドレー形式で曲の一部だけ演奏しているものも含まれているためこの時間に収まっています。最近は新作"Tzomborgha"収録曲中心のセットが多かったですが、この日は最近のライヴに来ていない客が多いのを意識してか、１作前の"Pallaschtom"からの選曲を多くしていたり、それ以前の曲を入れたりしていたため、かなり面白いセットとなりました。最後の曲だけは曲が判らなかったけど、新曲かな。吉田のヴォイスにフランジャー系のエフェクトを多用していたのが珍しかったです。
・ポチャカイテマルコ (19:50〜20:20)
１．G-13
２．Ukraine
３．不整脈
４．5th Element
５．Holy Mountain
kbの上野が脱退し、替わってvlnの壺井が加入してから初めて見ます。上野の個性であった、多彩で洗練された音色が無くなった代わりに、壺井によるライヴでの動的な個性と暗黒シンフォ／チェンバー的な面が前面に出て、かなり印象が変わったように感じました。よりライヴ向きの編成になったというべきか。編成的には「飛電兵」を思わせる形態になったのが興味深いです。あとはもう少し壺井・荻野の音色にもう少しバラエティが出れば文句無し。
・あぶらだこ (20:40〜21:10)
活動再開してからずっと見たかったこのバンド。変拍子というよりも、速さの極端に違うリズムパートを数小節単位で組み合わせ、あの独特の骨折感を出しているのがライヴを見てよく判りました。部分単位で聴くと割とまっとうなリフやリズムが出てきます。裕倫のヴォーカルは相変わらず独特のアクの強いもので、これにシンクロするようなバックの演奏がかなり変態的。最後の曲（ローハイド）では最前列付近はモッシュ状態に。他のバンド目当ての客にはいい迷惑でした。
・CICALA-MVTA (21:30〜22:20)
１．急な坂
２．レクイエムのためのスケッチ
３．Stara Pranina
４．ターキッシュダンス
（アンコール）
５．青い花のコパニッツァ
吉田はこの日は全編参加。というより、吉田はメインドラム的な役割で、つの犬は締太鼓や和太鼓類を中心に組んだセットで、サイド的な役割を担っていました。植村１ドラム時代の輪郭のくっきりしたリズムに比べると、厚みとふくらみが加わってなかなかいい感じです。つの犬のセットの横には植物が飾ってあったり、本人の衣装もなんだか一昔前のの遊び人風なのが面白い。１演奏前にハウリングしているマイクを全員で探しますが、原因とわかった関島がチューバをマイクから距離を変えてコントロールして見せると「音響派！」という声が(^_^;)。２途中からはゲストの女性ダンサーも登場し、見事なステップを見せます。坂本はチェロだけでなく、チューナーの発信音を使った演奏も聴かせます（私はこのプレイ久々に聴いた）。３は吉田が提供した曲。アレア風のバルカン・メロディをフィーチュアした曲で。中間部でフィーチュアされた坂本のヴォイスソロが凄い。ここで早くも坂本がグラインダーを使った火花飛ばしを見せます。いつもよりも火花が多めだったようで、ステージ上ばかりかステージ下で撮影をしていたスタッフまでもが逃げ回る場面が。本編最後の曲では、吉田＋つの犬の爆裂ドラムデュオが登場。アンコールでの太田の「そろそろやっとエンジンがかかってきました。年寄りなのでエンジンかかるのが遅くて」には爆笑。ところで坂本さん、グラインダーで尖らせたチェロの足をダンサーの方へ向けて引くのは止めた方がいいと思います。いつダンサーの足に突き刺さるかとヒヤヒヤしながら見てしまいました(^_^;)。