八木美知依・じゃぽねすくの夜2003/7/4 六本木SUPER DELUXE
八木美知依の企画イヴェント、「じゃぽねすくの夜」です。当初はスタンディングでしたが、客入れしてしばらく後にフロアにクッション型の椅子が出たので、個人的には非常に助かりました。
・PAULOWNIA CRUSH (22:45〜23:10)
八木美知依、高橋弘子、仲野円香、磯貝真紀(箏)の４人。八木＋高橋、八木ソロ、４人による２曲（吉村弘の曲とタルカス変奏曲）の４曲計４０分。最初のデュオの曲はかなり綿密に譜面制御された曲。ソロは譜面無しでの演奏。吉村の曲は４人の演奏がモアレ状に美しく広がっていくミニマルな曲。タルカスは内橋和久がKOKOO用にアレンジしたものをベースに、箏カルテット用にさらに改訂した曲。小編成のアンサンブルですがなかなか聴きごたえのある内容でした。
・TALON (23:50〜0:30)
八木、ナスノミツル(b)、吉田達也(ds)のパワートリオ。ナスノ＋吉田の音量に対抗すべく、八木は箏の音を小型アンプに入れ、さらにファズまで通す念の入れよう。このため、思ったよりヴォリュームでは負けていませんでした。演奏は曲のモチーフ（リズムまたはリフ）をある程度事前に決めていたものが多く、そのためタイトかつソリッドな演奏で非常に好内容でした。特に吉田がモチーフを提供したという３曲は強力な変拍子リフをフィーチュアしたもので、そのまま是巨人あたりで使っても違和感の無いもの。期待以上の内容でした。
・勝井祐二vlnソロ (0:50〜1:30)
最近ソロアルバムを完成させた勝井の、おそらくはそのCDに準じたと思われる内容のソロ。コンパクトディレイ２台とLINE 6を使い、ヴァイオリンで弾いたモチーフの断片を反復・増幅して音の層を作り出します。ディレイのローファイな音質を逆手に取り、音の輪郭をぼやかせてドローン状の音にしているのが効果的です。
・山口小夜子(舞)＋八木美知依 (2:00〜3:00)
会場奥側３分の１のスペースを舞と映像のために使用。演奏の方はほぼインプロのようでした。八木は当初ストップウォッチを使って、映像および舞と時間同期を取って演奏していたようですが、演奏の途中でストップウォッチを飛ばしてしまったため、最後のタイミングを測るのに難儀していたようでした。３台のプロジェクターを使って壁に映し出された映像はなかなか効果的でした。山口は２０分ぐらいパフォーマンスしたところで引っ込んでしまい、結局その後は出てこず。残りの４０分は映像＋八木ソロの形が続きます。元々こういう予定だったんでしょうか？
この時点で予定の出し物はほぼ終了。この後も続きがあったかもしれませんが、私は眠気がピークだったのでここで退散しました(^_^;)。