ELLIOTT SHARP＋ALTERED STATES2004/7/3 新宿PIT-INN
エリオット・シャープ来日公演ツアーの初日、アルタード・ステイツとの３年ぶりの共演です。
１．４人での演奏。シャープのセッティングは前回と大きく変わっており、ギターはノーマルなサンバーストのレスポールに、足下のマルチエフェクター１台のみというシンプルさ。演奏時は２種類のE-BOWやボトルネック等を使い、また両手タッピングなどの特殊奏法を多用したもの。さらにカーブド型のソプラノサックスを、今回はエフェクトを通さず直PAで演奏。それでも、ベルを中に入れてプリペアード的な効果を出すのはさすがです。基本的にはアルタードの３人に展開は任せて、その上で自由度の高い演奏を繰り広げる形です。芳垣はおなじみ竹中直人のサイン入りグレッチのセット。内橋はソロ的パートをシャープに任せられるためかいつもより刻み度高め。約４０分で終了。ここで休憩。
２．後半冒頭はシャープのソロ。シャープはGodinのエレアコタイプのギターを使い、ボトルネックやE-BOW、両手タッピング、ハーモニクスなどを多用した演奏。先日内橋から聞いたところによると、シャープは最近ブルースというか、ルーツ的な音楽に傾倒しているとのことで（今回の来日でも、近藤房之助とのセッションが予定されている）、それを伺わせるような演奏でした。約１０分。個人的にはもっと聞きたかった。
３．再び４人に戻っての演奏。今回はシャープのエフェクト類がシンプルなためか、前回のようなカオス状態のアンサンブルにはならず、比較的まともな音のセッションだったように感じました。芳垣＋ナスノの２人は、随所で７拍子等の変拍子を入れまくります。即興でこれほど自在に変拍子を出し入れできるのはやはり凄い。後半はシャープはサックスを全く使わず、ギターのみでの演奏。約４５分の演奏。
４．アンコールセット。アルタードの３人はジャズ、ロック、ファンク等各ジャンルの代表的なバッキングをまるでコラージュのように短くつなぎ合わせ、これにシャープのサックス演奏が乗る形で進行。約５分。
前回とは楽器セッティングが変わったせいか、全く違った演奏内容となったのが面白かった。個人的にはやはりエレアコを使った演奏が、ソロ・セッションを問わずもっと見たかったです。