YOCHK'O SEFFER,FATON CAHEN＋是巨人2005/2/13 吉祥寺MANDALA-2
Seffer & Cahen 3daysの最終日、是巨人（吉田達也ds、鬼怒無月g、ナスノミツルb）を迎えたエレクトリック・セットでの演奏です。さすがにこの日は３日間で一番の客入りでした。
Cahenのピアノが向かって左側に配置されているのはこの日も同じですが、面白いのが中央に鬼怒、そこから右に吉田・ナスノの順で配置されている点。ナスノが右端というのも珍しいですが、吉田のセットもかなり奥に引っ込められています。うるさいからということでSeffer&Cahenから離されたりしたんでしょうか(^_^;)。
・是巨人 (19:00〜19:50)
１．Four Holes In The Sky
２．I Know What You Like
３．Jackson（新曲Ｊ）
４．Isotope（新曲Ｉ）
５．Counterpoint
６．Doldrums
７．Exodus
８．Freestone
ファーストから２曲、新曲２曲、セカンドから４曲という比較的幅広めの選曲。鬼怒はこの日はストラト１本のみ、吉田は低チューニングのサブスネアを加えた最近多用するセット。新曲は昨年のスタパでのライヴ以来ですが、３では鬼怒の譜面がアンプの風圧（？）で飛んでしまったり、４ではナスノのベースの弦（しかも１弦）が切れてしまうというアクシデントも相まって、かなりスリリング(^_^;)な演奏に。鬼怒曰く「セカンドまでの曲なら体に入ってるから何とかなるけど、新曲は一度崩れたらなかなか立ち直れない」大変ですね。ナスノは「ベースの弦を切ったのは１８歳の時以来」だとか。ちなみに新曲２曲は、TZADIKから出る予定のライヴ盤に収録される予定だそうです。
宣伝コーナーでサンヘドリンの話題になると、ナスノが「この前灰野さんが夢にでてきたんですよ。しかも真っ赤なサッカーのユニフォーム着て、凄い活躍してました。何かのお告げでしょうか」知らんがな(^_^;)
・Yochk'o Seffer & Faton Cahen (20:00〜20:15)
１．OSAKA
２．(ハンガリーのポピュラーな曲）
休憩を挟んでSeffer&Cahenのデュオ演奏。１は前回来日時の大阪の印象を曲にしたもの。２は初日のデュオで最後にやった曲。セファーはこの日はテナー１本のみを使用。カーンのピアノは前日までは上蓋を開けていましたが、この日は閉じてPAでの音量を上げて出しているようでした。
・Seffer & Cahen + 是巨人 (20:15〜21:10)
１．Arabesque
２．Betwixt
３．Ataturc
４．Dag
５．Sharda
（アンコール）
６．Atart
１と２は是巨人セカンド収録曲。SefferとCahenはテーマ部の複雑なキメ部分も頑張って合わせようとしますが、なかなか上手くいきません。ナスノ曰く「メンバーでもちゃんと合わせるの難しいのに（笑）」あとで聞いてみると、テーマ部はフリーに弾いてもいいと言ったそうなんですが、２人は「いや、ちゃんとテーマを弾く」と言って聞かなかったんだそうです。妙なところに生真面目なんだから(^_^;)。しかし、フリーパートになると２人は俄然本領発。このあたりはさすがです。３〜６は前日も演奏したZAO&Neffesh Musicの曲。是巨人組の演奏はリハ１回のみということを考慮すれば文句無しの出来だったと思いますが、セファーが全編テナーだったせいか、ちょっとやりづらそうに感じました。ZAOの曲群は同じ曲でも昨年のバンドの演奏とはドラムの手数やベースの音色などゴリゴリ度が大幅アップしており、比較するとかなり面白く聞けました。前日もやった４は、bとdsが入るとかなり印象が変わるのも面白かったです。３や５では吉田スキャットも入ってかなりZAO感がアップ。
２の演奏前にCahenが会場の設備（空調？）からノイズが出ているのに気付き、「これは私の守護霊だ」とか言って、タオルをかぶっておどけたふりをします。演奏終了後にノイズが消えると「守護霊は帰ってしまった」ひょうきんなおじさんだ(^_^;)。
さてこの３日間で、生真面目であまり前面に出て来ず、きっちり仕事する職人タイプのCahenに、割とアバウトで細かいことを気にせず、勢いに乗るとガンガン突っ走る暴走タイプのSefferと、２人の意外なキャラクターがよく分かりました。これまではSefferが神経質でCahenが豪放タイプ、という印象だったんですが見事に覆りました。こういう事はなかなか生で見ないとわからないことではありますが、この性格の違いが２人の３５年来続いているコンビネーションの秘密なのではないかと思います。