イーヨ、上野洋子、横川タダヒコ、外山明2005/6/14 渋谷GABOWL
イーヨ、上野洋子の両ヴォーカリストに、横川タダヒコ・外山明の２人が各々加わるトリオのセッションライヴです。告知があったのが今月始めになってからで、会場のウェブサイトにも当初記載無し、電話で問い合わせても「フライヤーが未着なので」という状態で、ほんとにやるのか不安でしたが、ふたを開けてみると超満員の大盛況でした。
会場のGABOWLは初めて来ましたが、普段はカフェとして営業していて、月に数回ライヴがあるようです。フロアの片隅をステージ代わりに使用し、客席は最前列からソファ、普通の椅子席、カウンターの高いスツール、立ち見とまんべんなく見れる構成になっているのが面白いです。ドラムはノーPAで、横川はアンプ生音。PAを使っていたのはヴォーカルマイクのみのようでした。
横川はギターとヴァイオリンを使用。ヴァイオリンはコンタクトマイクで音を拾い、いずれもテーブル上のPC(Panasonicのもの)でエフェクト処理をしてアンプから出す形。マイクで拾った音をPCで処理する場面も目立ちました。外山は１タム１フロア、シンバルはライドとスプラッシュ（クラッシュの位置にセット）のみというシンプルなセット。
最初はイーヨ、横川、外山のセットから。
１．シャポー
２．リタ
３．クラック
４．シシリポー（？）
５．マルセリーノ
６．アウビィ
横川は全編でヴァイオリンを使用。曲のほとんどが前回見たライヴでやった曲ですが、編成によってかなり印象が変わるのが面白かったです。横川はリバースディレイやハーモナイズ等エフェクトを駆使して歌のバッキングを中心に、外山はバンド編成時よりもさらに自由にリズムの揺さぶりを強化しています。イーヨは相変わらず落ち着きのないステージングで、客席のソファに無理やり座ったり、テーブルの下にもぐり込んで金物の灰皿を床で鳴らしたり。約４０分のステージ。
休憩後、上野、横川、外山のセット。こちらはすべてインプロ。
１．上野のメロディカと横川のギターを中心にしたアンサンブルから始まり、その後は横川のヴァイオリン、上野のヴォーカルとスプーンによる演奏へ。横川３拍子フレーズループをエフェクト処理しながらフェードアウトして終了。
２．横川がエフェクト処理用のマイクをドラム付近にセットし、外山と上野が叩く音を加工します。さらに外山はペットボトルを潰す音なども追加。見た目は遊んでいるようですが、出てくる音だけ聞いてるとかなり本格的な音響派です(^_^;)。後半は横川のボトルネック奏法をきっかけにブルース→R&R風のセッションになり、どんどん加速して終了。
３．風邪気味の上野がいったんステージを降りている間に、横川のエフェクト講座のような状態に(^_^;)。横川や上野の「風邪ひいててごめんね」というフレーズをループ＆加工した音を中心にしたセットから、横川のギターと上野のヴォーカルによるメロディアスな場面へ。最後は上野の歌う「マルセリーノ」を中心にした演奏で終了。３セットいずれも２０分弱の演奏でした。
上野の風邪による体調不良が演奏に影響していたようなのがちょっと残念でした。この編成は非常にバランスが良いので、万全な体調での再戦を期待したいところです。