羅針盤2005/7/8 吉祥寺STAR PINE'S CAFE
羅針盤の昨年１０月以来の東京でのライヴです。山本精一曰く「東京でしばらくライヴをやっていなかったので、ぽこっと入れてみました」という経緯で決まったライヴだそうです。この日は山本(vo&g)、吉田正幸(kb)、チャイナ(ds)の３人のみで演奏。昨年１０月のライヴ時にはベースをサポートで入れていましたが、この日は無し。山本のセッティングには、通常のギターアンプに加えてベースアンプも用意され、低音部分を補完する形に。また、吉田のkbによる通低音もかなり効果的に使用していました。
１．いるみ
２．がれきの空
３．せいか
４．光の手
５．足りないもの
６．カラーズ
７．ONLY LOVE CAN BREAK YOUR HEART
８．小さなもの
９．波
１０．終わりの鈴
１１．チャーチ
（アンコール）
１２．不明のバラッド
１３．とびら
１４．羅針盤
新作アルバムのリリースを翌月に控え、その中の曲をフィーチュアしたものになるかと思っていたら、１３以外すべて前作までの曲だったのがちょっと意外。１０月にレコ発ライヴを行うので、それまでは温存といったところでしょうか。
前述の方法でベースパートを埋めるような工夫をしていたのですが、ライヴが始まった時点ではやはりベース不在による音の厚みの減少が気になりました。しかし、聴いていくうちになぜか気にならなくなってきました。むしろ、音に隙間が出来た分、歌が前面に出てくるように感じられたのが好感が持てました。１０月のライヴではまたサポートのベースが入るようですが、この３人編成もレギュラー化してもいいかもしれません。また、前回のライヴで無くなっていたチャイナのコーラスが復活。しかも２，７，１４と３曲も。相変わらず音量はかなり遠慮気味でしたが、とりあえず個人的には嬉しいです。
ちなみに現在の３人編成について山本曰く「気が付いたらベースがいなかった」状態だそうで。次回サポートで入るのは、「ラリーパパ＆カーネギーママ」というバンドの水田十夢という人で、この人がまたかなりの変わった人だそうで、「ベース募集と書いてあるのを見て。ベースギターそのものを貸して欲しいのかと思って持って来た」とか。「そのぐらいの人じゃないとこのバンドじゃやっていけない」。
この日は中盤まではずっとMCをほとんど入れず、淡々と曲を進めていく形で進行していきましたが、後半で山本は「今日は５時間やりますから。皆さん、大変な日に来ましたね（笑）」しかし、その直後の１１でいったんライヴは終了。アンコールの拍手にいったん出てきた山本は「続きは３分後」と言ってまた引っ込みます。その後１２〜１３を演奏し、「本当は５時間やりたいんだけど店の時間の都合で」とコメント。まあ会場がここなので判ってはいましたけどね(^_^;)。２度目のアンコール１４はもはや定番ですが、この日は準備していなかったようで、山本は演奏前「あー、これは絶対失敗する」しかし演奏は無難にまとめました。さらにその後、客電点灯後も３度目のアンコールの拍手が延々続きますが、なぜか最後はチャイナ１人が出てきて「もうやれる曲がありませーん」とコメントして今度こそ終了。それでも何だかんだで１９時開演の２１時３０分終演でした。
羅針盤は今年で結成２０周年（！）だそうで、１０月のライヴは記念にゲストを招いてやろうという話に。挙がった名前は、先日京都で参加した大友良英、栗原道夫など。さらに今堀恒雄や鬼怒無月については「好きなプレイヤーだけど羅針盤に合うかなー」さらに津山篤、吉田達也、灰野敬二など。まあ言うだけならタダですから(^_^;)。それにしてもこのメンツのうち数人参加としても、羅針盤とはかけ離れたアヴァン・セッション大会になっちゃいそうな気もします。個人的には栗原が入った編成は是非見たいところですが。
今回も会場限定CD-Rの販売がありました。"PSYCHEDELIC SESSION #5('05?)"ということで、２曲入り２２分。前回のライヴで売っていたのも置いてあるようでしたが、これは珍しいか。