高円寺百景2005/8/7 初台 THE DOORS
高円寺百景の4THアルバム「ANGHERR SHISSPA」発売記念ワンマンライヴです。メンバーは前回のライヴで初披露したアルバム録音メンバーである、吉田達也(ds)、坂元健吾(b)、山本響子(vo)、金澤美也子(kb)、小森慶子(ss,cl)の5人編成。日曜に加えレコ発ということもあってか、立ち見がぎっしりの超満員。にもかかわらず、肝心の4thアルバムを30枚ぐらいしか用意しておらず、開演前の早々に売り切れてしまったそうです。う〜む、この辺はちょっともったいないというか何と言うか。
吉田は通常セットに加え、先日のサンヘドリンでも使っていた高チューニングのセカンドスネア、さらにフロアタムを1台追加した構成。坂元はこの日もベースアンプとマーシャルを並べ、ファズトーンを駆使してギター部分もカバー。金澤はコルグのX5Dとローランドのデジタルグランドピアノを使用。小森はソプラノの口部分に固定したマイクを足元のエフェクターに入れた音と、マイクで拾った音を併用しているようでした。ただ、マイクのコードの太さが災いしてか、マイクがすっぽ抜けてしまう場面も。
１．QUIDOM (2)
２．VISSQAUELL (3)
３．BECTTEM POLLT (3)
４．AVEDUMMA (1)
〜 RISSENDDO RRAIMB (2)
〜 GREMBO ZAVIA(2)
５．NIVRAYM (3)
６．ARAMIDA (2)
７．SUNNA ZARIOKI (1)
（休憩）
８．ANGHERR SHISSPA
９．QUIVEM VRASTORR
１０．RATTIMS FRIEZZ（坂元）
１１．GRAHBEM JORGAZZ（金澤）
１２．FETTIM PAILLU
１３．MIBINGVAHRE
１４．TZIIDALL PASZHISST
１５．WAMMILICA IFFIROM
（アンコール）
１６．PAMILLAZE
前半は１〜３枚目の曲ばかりを集めたセット。カッコ内の数字は各曲の収録アルバム番号。小森が入ってからこれらの曲をやるのは初めてですが、コーラスやギターの単音リフパートの補完と、ソロおよびインプロ的な味付けと、違和感無くはまっていました。ギターがいなくなってちょっと音圧が薄くなった編成に合わせたのか、3rdの曲は一部でアンサンブルを減量し、メリハリを効かせたアレンジに変えていたのが面白かった。４はメドレー。AVEDUMMAやRISSENDDOは久々に聴いたせいか新鮮味がとても感じられました。次回はぜひともフルヴァージョンで。途中のMCでは、４年ほど沖縄に住んでいた坂元が東京へ帰って来ましたという報告が。今年に入って高円寺百景の活動が急に活発になったのはそのため。このバンド、「ユーロな人たちの中に南国野郎が１人」という構成(^_^;)と言われているそうで。
後半のセットは4THアルバム収録曲全曲を、収録順とはちょっと違った並びで演奏。まだちょっとこなれてない感じのある前半の旧曲に比べると、後半の曲群は圧倒的な完成度で聴かせます。前回初めて聴いた曲は新鮮味のみで楽しめましたが、２回目の今回は新鮮味抜きでも文句の無い説得力でした。坂元の１０や金澤の１１といった吉田以外のメンバーが書いた曲も、ちょっと変わった味付けとして有効です。また、１曲だけ小森がクラリネットを吹く曲も面白い。木管が入ったためセミクラシック的な曲調とも相まってチェンバーロック風味満点。バスクラリネットを入れてみるのも面白いかもしれません。アンコールは2nd収録の小曲１６。ジャズ／インプロ色が強くなった現編成にはかなり向いてる選曲か。山本がちゃんと譜面を見ながら歌っているのが面白かったです。まあこの曲はヴォーカル以外は譜面は必要無いですが(^_^;)。