VINCENT ATMICUS
2005/12/17 新宿PIT-INN
芳垣安洋3DAYSの２日目、VINCENT ATMICUSのライヴです。この日のセッティングは前回のクアトロのライヴからやっているという、岡部と芳垣が向かい合わせとなったセッティング。このセッティングだと両者の手足の動きがよく見えるので非常に面白く、他のパートがソロを取っていてもついドラムに見入ってしまいます。芳垣はグレッチのキット（ひさびさにまともなドラムセットを見たような(^_^;)）に、セット左手にスルドを追加、右手側（つまり客席側）にはベコベコに曲がったシンバルを２セット（うち１つは２枚重ね）設置。余韻の短いインパクトのある音色を出していました。岡部はトラップドラムに加え、左手側（客席側）にジャンベ、トゥバーノを並べ、右手側にアフリカン・パーカッションと金物類をセット。勝井（左）・太田（右）の位置が前回見たときと逆転していました。
１．眠れぬ夜のために
２．くつわむし
３．DANCIN' IN YOUR HEAD
４．☆☆月
（休憩）
５．SMOKING WITH GINGER CIGERETTE (EATBORFAの代わり）
６．LESTER B
７．OFERERE
８．MBIR-VA
９．ムギの踊り
（アンコール）
１０．屋上の飛行機凧
オープニングでこの曲をやるのは久々な１でスタート、芳垣曰く「PIT-INNでやるので今日は久しぶりの曲を多めにやろうかなと」青木作曲の２は高良＋勝井の落ち着いた絡みの前半と太田が爆走する後半のコントラストが鮮やか。３はお得意の「回るインプロ」からスタートし、前半は岡部＋水谷の軽快な４ビートと他パートがテンポが異なったまま併走する場面がスリリング。後半はハイテンポの７拍子クロスリズムを中心に展開。４の中間部の松本ソロパートのバックは当初岡部＋芳垣の皮もの中心のリズムで始まりましたが、その後芳垣がドラムに移行し、最後は２ドラムという具合に段階的にヒートアップ。曲の最後も延々続く２人のドラムバトルをフィーチュアした演奏。ここで休憩。
後半はこれは久々な５でスタート。最近は同じアフロビートタイプの"EATBORFA"をやることが多かったようですが、今回は事情により(^_^;)この曲にしたとのこと。レゲエナンバーの６では岡部の人力ディレイ・ダブがさらに進化していて、芳垣の一拍遅れでドラム演奏を入れたり、ハイハットの余韻だけ残したり。なかなか芸が細かいです。７は開始前に「Ｏさんが大暴れする曲」と言われていましたが、その紹介に恥じない暴れっぷり。演奏後はちょっと辛そう(^_^;)。８は芳垣と勝井が親指ピアノにはまったのがきっかけでこの曲が出来たんだそうで、親指ピアノに関する面白い企画が現在進行中とのこと（詳細はまだ秘密とか）。vibのリフから始まって、ベースラインがかなり後から入ってくるアレンジはちょっと珍しいか。最後の９冒頭では太田のトラッド風のフレーズから入るのがなかなかいい感じ。勝井はこの曲とアンコールではアコースティックvlnを使用。アンコールは「今日は派手な曲が多かったので最後だけはしっとりと」と言ってましたがやっぱり最後はドラムバトルになってしまいます(^_^;)。ラテンビートからそのままフェードアウトせずに、勝井のディレイで重ねたvinと芳垣のシンバル乱打でひと盛り上がりするのがちょっと新鮮でした。
個人的には久々の曲が多かったり、いつもと代わった展開があったりして新鮮味がありましたが、久々にライヴを見た知り合い曰く「前に見たときとあまり曲目が変わってない・・・」ご愁傷様でした。