ZOFFY
2006/3/8 高円寺・円盤
河端一と津山篤のデュオユニット、ZOFFYの東京では何と初のワンマンライヴです。事前の告知がWEB以外ほとんど無く（私も数日前に知人から聞いて初めてライヴがあるのを知った）、客入りが心配でしたが狭い店内に立ち見が多数出るほどの超満員でした。例によって客席はそれだけで１バンド組めるほどの豪華さ。途中からは来日中のマニ・ノイマイアーの姿も。
演奏スペース中央には大きな足踏みオルガンが置かれています。この日はこれがキーアイテムになりそう。河端はギターにワウだけを通してアンプへ直結。津山はファズやディレイなどを通していたようでした。
１．例によって両者が演奏スペースに着いてからも、しばし雑談タイムが続いたりコマ回しが始まったりで、なかなか演奏が始まりません(^_^;)。最初は河端のブズーキと、津山の笛やオルガン、ヴォーカルによる13世紀頃のトルバドールの音楽、題して「天使のかげばら（？）」。演奏後は津山が店に取り置きを頼んでいたレコードの紹介。
２．津山の短いリコーダーのソロを挟み（約0.2曲分）、河端のハーディガーディと津山ギター弾き語りによる、今度は14世紀頃(^_^;)のトルバドール音楽、題して「ああ恋人たちよ、星を見つめてほにゃらら(^_^;)」。インストパートでは津山はディレイを駆使したソロを聴かせます。
３．ギター×２による「値打ちこいたインプロ」。今堀恒雄vs.増尾好秋で始まり、前半は杉本拓のマネなどを交えてお笑い系でしたが、後半は津山のディレイループを中心に真面目モードの演奏。「ピットインとかでやってるインプロなんてしょーもない」「でもピットイン出たいよね（笑）」
４．津山は１で使用した笛でオルガンやギター等を叩き、羽○昌×ものまねネタを繰り出します（本人見たら怒りそう(^_^;)）。河端はギターを持ったままピアノを乱打。その後は津山の弾き語り熱唱を河端がワウギターでサポート。お笑いと真面目の落差が相変わらず凄い。
５．ギター×２＋津山のヴォーカルによる英国版スワンプソング。
６．津山のオルガン弾き語りによるニコ版"THE END"。間奏は津山のフルートソロからワイアットばりのヴォーカリゼーション、そしてなぜか村主章枝の物まねへ(^_^;)。
７．ピンク・フロイドの「吹けよ風、呼べよ嵐」。河端はライターを使ってスライド奏法を見せます。津山はイントロの風の音からデス声ヴォイスまで忠実に原曲を再現（？）。
８．キング・クリムゾンの「風に語りて」ニール・ヤング風味。津山はギターそっちのけで鼻をつまんで熱唱。曲が突然「ヘイ、ヘイ、マイ、マイ」になっちゃうのが可笑しい。
９．ディープ・パープルのブラック・ナイトのパロディ、題して「ブラック・ハ○ノ」。もちろん危険すぎて書けないあの人のネタ連発。河端はブズーキで演奏しますが、津山のギターとなかなかキーが合わない（合わせない？）のが面白い。
１０．同じくパープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」キャプテン・ビーフハート風およびボブ・ディラン風。後半は津山の歌だけでなくギターの奏法までディラン化しているのが面白い。
１１．レッド・ツェッペリンの「移民の歌」モンゴリアン・ヴァージョン。津山のホーミーと河端の馬頭琴に見立てた弓弾きギターの組合せ。
１２．引き続きツェッペリンの「ミスティ・マウンテン・ホップ」都々逸ヴァージョン。今回も三味線無しだったのがちょっと残念。津山は立ちマイクで熱唱（？）。
１３．そろそろ煮詰まってきたところで(^_^;)、ゲストに吉田達也を迎えての演奏。吉田はダラブッカとジャンベの中間のようなパーカッションを使用し、河端のブズーキと津山のフルートで超高速エスニック・インプロ・セッション。吉田は他にしゃんしゃん鳴るベルやビブラスラップを使用。津山はオルガンの蓋をガンガン叩きつけて鳴らします。ここまでノンストップで約１時間半、ようやく休憩に。
１４．と言いつつもうだうだしながらなし崩しに演奏続行。演奏スペースに残って雑談していた津山のカズー＆ギターのソロ演奏でスタート。戻ってきた河端がハーディガーディで加わると、津山のギター弾き語り「傘が無い」に、さらに５拍子のギターリフから再び吉田のパーカッションが加わり、その後河端がギターにチェンジし、なぜか津山が歌う「イージー・マネー」〜「太陽と戦慄パート２」風のインプロと続くクリムゾンメドレーに。そして津山が歌う力強いリズムのトラッド風歌ものから、テンポアップしていって終了。このパートは３０分弱とこの日一番の長丁場。
１５．津山曰く「インクレディブル・ストリングス・バンドの真似」。津山の弾き語りを河端がブズーキでサポート。
１６．演奏前に２人が何故かじゃんけん（津山の勝ち）。「最後だからしっとりとね」と流れていくようなつまびきギターから３拍子のリズムへと展開していくメロディアスなギターインプロで終了。公約の３時間には届かなかったがたっぷりと聴かせていただきました。
６月には「津山篤やりっぱなし」という企画ライヴも予定されているとか。大変楽しみです。