eEYO idiot、今堀恒雄unbeltipo Duo
2006/3/16 吉祥寺MANDALA-2
この組合せは昨年もあったようですが（その時は今堀はアコギソロ）、今回は少し趣向を替えて第二弾といったところです。平日とあいにくの雨で出足は遅めでしたが、最終的には立ち見も出る盛況でした。
・今堀恒雄unbeltipo duo
１．METHOD OF PANIC
２．UBT#13
３．UBT#12
４．クローム襲撃
今年１月のソロライヴで予告していたubt小編成ライヴの第一弾、清水一登(p,b-cl)とのデュオです。この組合せは大泉学園 in Fでやったことがありますが、その時はインプロ＆清水主導の形で、今堀の曲を主体にした今回はかなり違った印象となりました。１〜３は今堀のエレクトリックギターと清水のピアノのデュオ、４はスチール弦アコギとバスクラ他という組合せ。ピアノとエレキの３曲はピアノがPAで増幅されているため予想以上にラウドで派手な音。ギターの他に和音楽器が入る組合せで、しかもいかにも清水らしいハーモニーが加えられるため、トリオでの演奏時とはかなり違った印象になるのが面白い。今堀の刻みがカントリー／ブルーグラス風になってしまう場面も。４は清水はバスクラに加え、中間部のソロ時は「らいくあるろろろ〜りんぐすと〜ん」と唸ったり、ブルースハープを吹くなど、絶妙のボケっぷりで笑いを誘います。４曲約１時間、充実した内容でしたがこれにubt trioのリズムセクションが入ったカルテットの演奏なんてのも聴いてみたくなりました。ぜいたくか？
・eEYO idiot
１．シシリイボウ
２．ブラン
３．新曲（ミッシェル）
４．ラッカ
５．パーク
６．ルウ
７．カーム
８．アウビィ
９．ディオ
１０．クラック
（アンコール）
１１．リタ
メンバーはレギュラーのイーヨ(vo)、内橋和久(g)、中原信雄(b)、外山明(ds)に加え、この日は勝井祐二(vln)を加えた５人編成。内橋はこの日はGodinではなくSGを使用。テーブル上にエレハ、足元にツインペダル形ディレイとファズ、ペダルというセッティング。勝井はアンコール時のみヤマハのサイレントを使用、中盤までは椅子に座って演奏し、以後は立ち上がって演奏。外山は１タム１フロアのシンプルな構成で、例によってステージ右手側に横向きにセッティング。
メンバー全員のセッティングが完了し、客電も落ちますがイーヨは「まだ始まりません」。１人ずつに曲目表を渡しながら丁寧に打合せ。演奏は勝井＆外山のデュオ状態から静かに立ち上がる１からスタートし、２では早くもエンジン全開で飛ばしまくる演奏。終わったところでイーヨ「前半は静か目にって言ったのに・・」どうやら打合せは無駄だったようです(^_^;)。その後は新曲の３を演奏したり、外山の要望で空調を止めたらステージ上が凄い暑さになってしまったり、５の前に「３分間だけ公園で昼寝しているときのBGMをやってて」という要望を残して、楽屋に引っ込んだイーヨの要望に応えた内橋のミニソロコーナーがあったり、７で内橋がカリンバの音を再現しようと紙やスペアの弦を使ったプリペアード奏法をやったり、９では内橋＆外山のストレートな８ビートが聴けたり（これは本当に珍しい）、メンバー紹介時に各々が「宇宙との交信状態」を表現したり（「子供だまし」って・・(^_^;)）、１０では有線マイクを持ったまま客席後方に繰り出して歌ったり（マイクのコードをケアするために出てきた女性スタッフはイーヨに連れられて一緒に踊らされてました(^_^;)）、とまあこの日もいろいろあって７０分強の演奏時間でした。
前回見たときよりもかなりラウドで力強い演奏になっていたのは、勝井参加よりむしろ内橋がSGを使ったことの方が大きかったような気がします。とにかくこれだけの手練が揃って、シンプルな楽曲を自由度の高い形で演奏させたらそりゃ悪い内容になる訳がありません。今後も要注目です。