ALTERED STATES
2007/4/13 新宿PIT-INN
アルタード・ステイツのワンマンライヴです。カバー企画ライヴや対バン有りのライヴはよく見に行っていますが、新ピでのワンマンは２年ぶりとちょっと間が空きました。
この日の並びは左から芳垣・ナスノ・内橋という配置。ドラムが中央ではないセッティングはかなり珍しいですが、内橋と芳垣が向かい合う形となり、お互いの反応を見ながら演奏を展開していくにはちょうどいいのかもしれません。芳垣のセッティングは１タム１フロアのベーシックなセッティングを中心に、スネアのすぐそばに超小型のタム（非常に高い音が出る）を追加、さらにシンバルやベル類などを多数追加。右手側にはクラッシュシンバルと十字型にカットしたシンバルを重ねて使用。十字型のシンバルは短い独特の残響の個性的な音で、この２つを随所で有効に使っているのが目立ちました。あと、バスドラムの音がいつもとはちょっと違って、アタックを強めにしていたようでした。内橋はギブソンSGを使用。エフェクターはテーブル上にエレハのディレイとWHAMMYのピッチペダル（手で操作する）、足下にはループステーションとギガディレイ、ヴォリュームペダルとファズらしい小型のものが２つ。後方にアンプを２個並べていましたが、１個はループ音用でしょうか。
１．内橋とナスノのエフェクターを多用した音に、芳垣がスネアやタム上に広げた小物類を使った音を加える形でスタートし、そこからスクエアでグルーヴ感のあるリズムを中心に様々に展開していく演奏へ。この日は比較的変拍子は抑え目で、こうした場面が目立ちます。芳垣は先日のブロッツマンとのセッションでやっていたような、チベタンベル等の金物類の残響をコントロールしながら叩く演奏を見せます。約２０分の演奏。ここで内橋が「誰かベルト貸して」最近痩せてしまってややズボンが緩めなんだそうです。ナスノ「それ自慢？（笑）」
２．飛ばす場面中心の前セットとは変わって、静かめの演奏からスタート。芳垣は大きく平たいカウベルをスネアの上に置いて使用。その後もゆったりとしたリズムを中心に展開。内橋の刻みを合図にテンポアップする場面も出てきますが、その後はレゲエ風のリズムを中心にした場面や、カントリー風に展開する場面まで登場。このあたりの芸域の広さはこのバンドならではです。約２５分の演奏。ここで休憩。
３．早めのテンポでスタートし、次々と展開していく演奏。芳垣の裏打ちハイハットを使った走り気味のリズムが面白い。ナスノのファズ＋スクラッチ奏法のベースソロを挟んで、ラテン風の軽めの演奏に芳垣が小物類を並べて手当たり次第に叩きまくる場面へ。続いて出てくるシンプルなリズムでの集中感のある演奏は素晴らしい。ROVOあたりに似ているようでちょっと違う独特のトランス感覚です。約４０分のロングピース。
４．内橋の「短めに」という合図から、内橋のゆったりとした７拍子のコード刻みを中心にした演奏。美しく終わったかと思ったらナスノがディレイループを鳴らしてしまい、メンバー紹介を挟んでそのまま再び演奏に。ここではナスノのループの速いテンポの５拍子を中心にした演奏。約１０分。
５．アンコールセット。内橋が客席にリクエストを募りますが反応が無く、女性客を見つけて振ったところ答えられずに「すいません」と謝ったのを聞いて「じゃあそれで」。芳垣「今日は内っちゃん面白いなー」他にも夏から秋にかけての１８周年記念ライヴやアルバムリリースを先走って告知してしまい「客に言う前に俺たちに言ってよ」と突っ込まれる場面も(^_^;)。肝心の演奏は言われて聞いたら確かにギターのフレーズが「すいません」と言ってるように聞こえるのがおかしい。約５分の演奏。
１８周年記念ライヴではまた今年もカバー企画をやってくれるでしょうか。今から楽しみです。