鬼怒のセットが従来から大きく変わっているのが目につきます。使用ギターはハムバッカー搭載の水色のストラトと同じですが、エフェクターが従来のセットからBOSSのGT-10１台のみに。以前KIKI BANDの海外ツアー向けにマルチ１台のみにしていた時期はありましたが、それ以来でしょうか。まだ入手したばかりで完全に使いこなせていないとの事でしたが、従来のセットで出していた音のバリエーションはほぼカバーしており、さらに加えてシンセオルガンのような音色（リードプレイで使用）や、深いコーラスをかけたような太い音など従来使っていないかったセッティングが新たに加わり、ぐっとバリエーションが広がった印象です。鬼怒のセットのシンプル化に触発されたか？　ナスノもエフェクターはオーバードライブとヴォリュームペダルのみとこの日は一段とシンプルに。吉田はいつも通り２タム１フロアのセットに高音のセカンドスネアを加えたセッティング。

　１．Isotope
　２．Four Holes In The Sky
　３．Doldrum
　４．Objection
　５．Out Of The Head（ベンソン）
　６．Freestone
（休憩）
　７．新曲V
　　〜Gibrartar
　　〜Hush
　　〜You Know What You Like
　８．ツンドラ
　９．Lebanon
１０．Nerve Cell
１１．Arabesque
１２．Poet and Peasant
（アンコール）
１３．Swandive
１４．Jackson

前半はあまりMCを挟まずサクサクと進行。６曲約４０分ほどで終了。１〜３作目までの比較的古目の曲が多かったですが、最近のライヴではあまりやっていなかった４、５が久々を久々に演奏。４は例によってイントロ部分でボサノバ風味の軽めのイントロを追加した形で、曲に入ってからの落差の大きさが面白い。５はあまりに通称の「ベンソン」で呼んでいたため、メンバーも（作曲者の吉田も）正式タイトルを思い出せませんでした（私も曲の半ばに差しかかるまで思い出せなかった(^_^;)）。６の中間部のギターテーマ部では鬼怒のシンセリード風の音色が効果的。

後半は前半とは一転、ナスノのMCを多めに挟んでまったりと進行。７は新曲Vを取っかかりにしたメドレー。新曲Vはこのバンドの曲にしては珍しくゆったりとスタートし、その後は９拍子のリフをさまざまな形で組み換えながら進行する曲。最近の曲にしては短めの曲で、それをカバーするためか以後３曲を続けて演奏。「やるかもしれない」と変な予告のされ方をした９に続いて１０の演奏前に「キタ！」という声が(^_^;)。この曲は地味っぽく見えて実はバンドのレパートリーの中でも最大の難曲なんだそうで、リハでもあえて触れずにいたんだそうですが、その後の打合せで結局やることに。かなり良い線で進んでいたんですが、最後は「最近、餃子の王将で見かけた頭に来たことがよぎった」というナスノが撃沈して終了(^_^;)。アンコールセットは当初１４のみをやる予定でしたが、「レコ初なのに新作のタイトル曲をやっていない」事にこの時点で気づいて急遽１３を挿入、さらに「せっかくだから」ということで１４もおまけで演奏し終了。後半はアンコールも含め２曲しか増えていないのに２倍以上の約１時間半をかけて終了。