吉田達也・新春叩きっぱなし
2013/1/9 吉祥寺MANDALA-2
２０１３年一発目のライヴは、このところ恒例となっている吉田達也が自身の誕生日である１月９日（今年５２歳だそうな）にこの会場で行っている「叩きっぱなし」企画ライヴです。この日は是巨人の３人のみでソロから始まって１人ずつ増えていく３組という組合せ。例年に比べるとお手軽というか新鮮味が薄いという危惧もあったんですが...。
ステージ向かって左からナスノ、吉田、鬼怒という並び。ナスノは昨年静寂のライヴで使用していたオーバードライブ、ファズ（？）、アナログディレイ／リバーブに、DEMON WAH（ワウペダル）とZOOM B3（ループディレイのみに使用？）というセッティング。アンプはギター用のものを併用。吉田は２タム１フロアのセットに、セカンドスネア（というよりティンバレス？）を使用。非常に甲高い音でスナッピーを張らずに使用。右手側のテーブルにはMacBookとUSBタイプの小型キーボード、左足側にはカオスパッドとカオシレイター、右足側にはヴォリュームペダルをセット。両手両足フル駆動のセッティングです。鬼怒はストラトといつものエフェクターセッティング。
まずRUINS aloneからスタート。
１．（ブラスバンド委嘱曲）
２．Jemvlesqapp
３．Pallaschtom
４．Equesspaldho
５．Schvostess
６．Glaschenk
７．Dagdad
８．Lockssomblez
９．Obthecklomtz
１０．Laipthcig
１１．Dhaskrive
１曲目は昨年、吉田がニューヨークのブラスバンドに委嘱されて作った曲で、これまで国内で演奏する機会が無かったのですが今回alone用にアレンジした音源と共に演奏。１曲がやや長めで、相変わらずの吉田節ながら途中ゆったりとしたメロディを中心にしたパートが出てくるなど、なるほどブラスバンドで演奏することを想定した部分も出てきます。しかし実際にどんな風に演奏されたのか気になりますが、音源等は出ていないんでしょうか。２以降はいつもの通りの短い曲をつなげる形でぶっ通しで演奏。バックトラックはMacBookから出し（各曲のスタートは手動）、ドラムを叩き歌いながら左足が空くとカオシレイターの電子音を加えたり、右手が空くとミニキーボードでパーカッション的な音を加えたりします。実はaloneはハードコア系の対バンの多いライヴに出ることが多く、個人的には意外と聞く機会が無いんですが、バックトラックの音がシンセ系の音が多いため、意外と他の２組より正統派プログレ色が強いという印象です。あと速い(^_^;)。残り１０曲を２０分弱で消化してしまいました。
短い休憩を挟んで、次はナスノとのデュオによるRUINS SONGS。
１．Hyderomastgroningem
２，Quetzalcoatl
３．Plexus
４．Snare
５．Del Fanci Kant
６．Znohjmo
７．Vrresto
８．Gharaviss perrdoh
９．Hard Rock Medley
もうすっかりおなじみになりましたが、ナスノの音色がしっかりRUINSしているのが面白いです。５弦や６弦を使っていた前任の佐々木時代の曲も、音域を変える等してカバー。ナスノのループと吉田のバックトラックの使い分けを以前のライヴとはちょっと変えたりして試行錯誤している様子も伺えます。８は今回初演の曲。レパートリーも着実に増えているようです。ここでの「リハのときより全然速い」「そういうもんです」的なやりとりが面白かった。この２組続きでルインズの曲を２０曲近くまとめて聴けたんですが、ライヴでこれだけ多くの曲を聴ける機会も最近はそうないので貴重だったかもしれません（昔はルインズのワンマンライヴなんてのもありましたが）。約４０分の演奏。
最後は是巨人の演奏。
１．Kaleidoscope
２．Betwixt
３．Tundra
４．Doldrums
５．Watershed
６．新曲B
７．未発表曲
（アンコール）
８．Four Holes In The Sky
昨年後半から非常に多くのライヴを消化しているこのバンドですが、今年も既に数本のライヴと西日本中心のツアーなどが決まっており、多忙になりそうです。この日は吉田のセッティングのせいか、普段は入らない電子音的なエフェクトやパーカッション音なども時折交えてくるのが新鮮。本セット最後に演奏した「未発表曲」は、４＋５拍子のポリリズムを是巨人流に解釈したもので、私の記憶ではかなり昔にライヴで一度演奏したことがあるはずです（未確認）。アンコールは急遽この曲に決めたということで、なかなかスリリング（？）な演奏でした。約７０分。
MCではナスノが渋谷のタワレコにCDを買いに行ったら偶然灰野がいて、そこで「最近のミュージシャンはCDを買わないのがいかん！」となぜか起こられてしまった話が面白かった。ナスノはちゃんと買いに来てたんですが...(^_^;)。また、岩手に帰った村上君と、一度帰ってまた戻ってきた喜多の話なども。石割桜の再結成（？）はあるんでしょうか。
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