BONDAGE FRUIT
2013/2/11 新宿PIT-INN
このところ恒例となっている新ピでの鬼怒無月3DAYSの初日、ボンデージ・フルーツのワンマンライヴです。今回の3DAYSは鬼怒によると「バンドもので、濃いやつばっかり（笑）」をラインナップしたとの事です。
ステージ配置はここのところ不動で、向かって左から高良、鬼怒、大坪、岡部、勝井という並び。高良はヴィブラフォンと前回のライヴで無かったスリットドラムを中心に、紐で釣った多量の小シンバル、小物・金物類を使用。ドラムセットはこの日は無し。鬼怒はストラトとガットギターを使用。岡部はトラップドラムのセットにジャンベとカホンを加えたセット。勝井はボディレスとボディ付の２台のヴァイオリンを使用。
１．カミナンテ
２．（旧・新曲）
３．黒い生き物
４．THREE VOICES
（休憩）
５．振り子
６．新曲（アコギ曲）
７．MINUS ONE
８．LOCOMOTIVE
９．サイプレス
（アンコール）
１０．HAPPY BASTARD
まず冒頭から鬼怒がMC。「今日はあまりくだらない話をしないために最初に...」しかし結果は...(^_^;)。この曲では岡部はジャンベを使用せず、スネアやバスタムなどのリム打ちを多用しているのがいつもとちょっと違っていて面白い。２はヴァイオリンのドローンやメインテーマのフレーズなどにインドっぽさを交えながら、全体的には全く違う印象を与える曲。ずっと演奏され続けている定番の４も、細かいところでいまだに少しずつ変更が加えられているのがこのバンドらしい。特にこの日は、勝井がLINE6のDL4を使い、ループしたフレーズを早回しにしてエレクトロニカ的な効果を加える場面が目立ちました。最近は長いフレーズをループにして小音量で流す手法を効果的に使う事が多かったですが、それとはまた違った手法です。
後半はYae入りの編成ではよく演奏していた５を５人編成で演奏。ヴォーカル抜きでも十分クオリティの高い演奏ですが、この曲をはじめYae入り編成でやっていた数曲も、そろそろCDなどでの正式リリースが待たれるところではあります。６はこの日初演の新曲。鬼怒のガットギター、岡部のブラシを使ったドラムを中心にした静謐でメロディアスな曲ですが、しっかり４＋３のポリリズムや特異なコード進行が盛り込まれているのがボンフルらしい曲。８を演奏する前に「順番を変えて」とわざわざ観客にまで通知しますが、その後の話通り確かに客にとっては言われても困る情報ではあります(^_^;)。この曲では勝井はボディ付きのヴァイオリンを使用。高良がヴィブラフォンの上に金物を置き、それをマレットで叩いてリズムを刻むのが面白い。本編ラストの９は中盤に高良のヴィブラフォン＆スリットドラムの長めのソロをフィーチュアし、これに他のメンバーの音が少しずつ加わっていく流れが美しい。アンコールの１０は岡部のカウントから始まりますが、これが凄く早いテンポ。大丈夫かと思いましたが岡部は自分でテンポを出した手前（？）、気合を入れて叩きまくっていました。
"Recit"をはじめレア曲多めだった前回のライヴからこのところライヴでおなじみのセットに戻りましたが、新曲もあり細かい部分でも新鮮味を感じられる演奏でした。次のボンフルでのライヴの予定は決まっていないそうで、危うく「よいお年を」となりそうでした(^_^;)。また、この日観客として来ていた久保田安紀と、久々にSUPER GIRLFRIENDをやろうという話もでているそうで、こちらにも期待したいところです。
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