高円寺百景 4/17

高円寺百景

2015/4/17　吉祥寺Rock Joint GB

高円寺百景の昨年１２月に続くワンマンライヴです。活動ペースの遅いことで定評のある（？）このバンドですが昨年１１月のRIO Japanから約半年で首都圏で３回のライヴというのは過去最多ペースかもしれません(^_^;)。この会場は以前カルメン・マキのライヴを見に来て以来ですが、この日も椅子席が出ていました。この会場の椅子はちょっと軋み音が出てしまうのが難点。この日のような爆音のライヴではまあいいですが、繊細な音のバンドの時はちょっと厳しいかも。

ステージ向かって左から矢吹、Ah、小森、吉田、坂元、藤井という並び。この会場はドラムセットの入るスペースがやや右よりのためこのような配置に。フロント部分はグッドマンよりも広いため余裕がある感じ。矢吹はNord Stage Exとコルグのシンセの2台を使用。この日はコルグのシンセの長いレンジのスウィープモジュレーションのかかった音を多用していました。この日もAhのところにコルグのショルダーシンセ（RK-100S）が置いてあり、「あの曲」が聴けるという期待が(^_^;)。吉田は２タム１フロアのセットで低チューニングのセカンドスネアを加えたセット。小森はこの日はクラリネットは使用せずソプラノのみ。坂元はフェンダー・ジャズベースの５弦モデルを使用。エフェクターはファズに加えピッチシフターペダルのようなものが新たに加わっていました。藤井はギブソンのフルアコタイプのギターを使用。

　１．Sunna Zarioki
　２．新曲（昨年12月初演）
　３．Phlessttighas
　４．Becttem Pollt
　５．Fettim Paillu
　６．Rissenddo Rraimb
　７．Tziidall Raszhisst
（休憩）
　８．Vissqaguell
　９．新曲（本日初演）
１０．Rattims Friezz
１１．Nivraym
１２．Dhorimvishka
１３．Angherr Shisspa
（アンコール）
１４．Avedumma

曲順に変更はありますが基本的には昨年１２月のライヴとほぼ同じで、Wammilica Iffiromが外れて代わりに９と１４が加わった形。グッドマンの時はステージが狭く客席が近いのでほぼステージ上で鳴っている生音が聞こえる形になるのに比べ、この会場はステージがやや遠いためPAからの出音が聞こえる形。どちらが良いかは完全に好みの領域ですが、コーラスやキーボードなどはこの日の方がバランスよく聞こえた印象です。２は昨年初演した時は小森がメガネをかけて譜面ガン見で演奏していましたが、この日は譜面を低い位置でセットしたもののメガネは使わず。次回は譜面なしでいけてしまうかもしれません。５の冒頭では矢吹のピアノソロが入るのが通例ですが、この日はピアノソロから更に発展して５拍子のリズミックな演奏を繰り出すと吉田のドラムなどが入って集団即興に発展。この場面は意外で面白かった。中盤のインプロパートは吉田のヴォイスを中心にした構成で、これが終わってAhのヴォーカルとピアノの冒頭部に戻るところはコントラストが効いた形に。６は前回同様Ahがキーボードを兼任。この曲では藤井の見せ場のギターソロが終盤に出てきますが、そこではAhがアクション的にはギターバトルぽく見せます（音はともかく(^_^;)）。

この日の重要ポイントは後半２曲目にやったこの日初演の新曲９。ヴォーカルとサックスのミニマルぽい絡みから始まるかと思ったら、前半はハードロック的なリフを中心にしたヘヴィなインストパートにAhのワイルドなシャウトヴォーカルと矢吹のオルガンプレイが乗る形で展開。まあ７拍子ではあるんですがここだけ聞くとかっこいいハードロックバンドみたいな音で、このバンドらしくない(^_^;)ところが逆にミスマッチで面白い。後半は高円寺百景らしい展開も出てくるですが、これは新展開と言えるかもしれません。音的には藤井のギターがあることを最初から想定した曲作りのようで、今後はこういう曲作りが増えるかもしれません。ちなみにこの曲では小森は。１１ではおなじみのAhのエスニック・ヴォーカリゼーションソロが聞かれましたが、この日は矢吹のシタール音に加え吉田の手のミュートを併用したフロアタムを使ったリズムを加えたりするのが面白い。そしてアンコールにやったファースト収録の１４も個人的にはポイント。この曲は調べたら実は2008年のAh加入初ライヴでやっていたりするんですが（完全に忘れていた）、やはりギター入りであのイントロをアルバム収録ヴァージョンで聞けると古いファンとしては嬉しいところです。しかしこの日は長時間の演奏でしかも曲間は最終盤までほとんどなく、途中休憩以外はほぼ続けての演奏だったためかかなり疲れた状態での演奏でかなり大変だったようです(^_^;)。結局前後半合わせて２時間１０分ほどの演奏時間でした。

高円寺百景の次回ライヴは8/21(金)高円寺HIGHで行われる「変拍子で踊ろう」で、対バンはWUJA BIN BINとNATSUMENだとか。３バンド出演なので持ち時間は短くなりそうですが、また新曲か古い復活レパートリーなんかも増えてくれると嬉しいんですが。

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