RUINS alone、Velantian、日之丸バンド、緋乃〇カレーパンfeat.一色萌
2021/7/11 渋谷Star Lounge
緋乃〇カレーパンのライヴです。このバンドは吉田達也が高校生時代にやっていたバンド「日の丸バンド」がメンバーの還暦祝いを機に再結成し、さらに当時作ったオリジナル曲や新たに作られた曲を収録したCDを作成、仲間内でやる予定だったそのレコ発イベントを急遽一般にも公開、という経緯で実現したもの。これだけでも相当な代物ですが、さらに吉田が事前告知で「緋乃〇 」のCDに参加しているXOXO EXTREMEの一色萌が入ったレア曲のカバー企画が事前に告知され、個人的にはさらに期待度アップ。仲間内率は高いようでしたがキャンセル待ちが出るほどの盛況でした。会場のStar Loungeは初めて来ましたがフロア1階という珍しい立地でバリアフリー的な企画に有用そう。音もなかなか良いですが椅子席だと固定の柵がちょっと見づらいのが難点か。
・Ruins alone
1.ハードロックメドレー
2.プログレメドレー
3.クラシックメドレー
4.マグマメドレー
5.イエスメドレー
まずは「前座w」のRuins aloneからのスタート。持ち時間は15分、この企画という事で通常のライヴではまずやらないメドレー5連発というかなりレアなセット。これだけでも吉田ファンは来て正解だったかも。1〜3は打ち込み、4〜5は高円寺百景と是巨人の音源からドラムトラックを抜いたものを使用。やはりマグマメドレーは独自アレンジやつなぎ方の妙もあって素晴らしいことを再認識します。
・Velantian
この日のゲストバンド。メンバーはあらんちゃんバンド(仮)の荒牧隆子(g)、Silent Of Nose Mischiefの仁科希世彦(ds)、b、kbという編成で、ジェフ・ベックやクリムゾン(Red)の曲など3曲を演奏。特にRedは基本リフをほぼ1ギターのみでカバーするなどなかなか面白いアレンジ(私が渋さ知らズでのカバーを聴いた時には4ギターでオーバーダビングを再現していた)。30分弱。
・日の丸バンド
メンバーは向かって左からゲストプレイヤーの塚田円(kb)、小沢正剛(g)、菊池圭伸(b)、吉田、伊藤信之(g)、フロント中央に桐田仁(vo)という配置。演奏曲はハイウェイ・スター、紫やCharの曲、クリエイションのスピニング・トゥホールド、グランドファンクのハートブレイカー、等々といった感じで高校生が好きな曲、やりたい曲をやっているという印象。一般客としては微笑ましく見守る感じでしたがやはり塚田と吉田が突っ走るとぐっと聞き応えが出てきます。特にメンバー欠席の上演奏上はかなり肝となるオルガンソロパートを担当する塚田はさすがの働きっぷりでした。
・緋乃〇カレーパン
１．午前零時のカレーパン（塚田、小沢、重藤真由美(b)、菊池、吉田、伊藤、桐田）
２．哀しみの恋人達（塚田、重藤、吉田、伊藤）
３．Lady Fantasy（塚田、重藤、吉田、伊藤、桐田、平野京香(ss&as)、一色萌(vo)）
４．樹海の空（塚田、重藤、吉田、伊藤、桐田、平野、一色）
そしていよいよメインアクトです。1は日の丸バンド唯一(？)のオリジナル曲。ここでは日の丸バンドにジェネシスコピーバンドをやっているという重藤が加わりツインベース編成での演奏。曲は吉田と伊藤が作り、歌詞は桐田が作成。高速の11拍子のテーマインスト部と、ちょっとJ・A・シーザーを思わせる下降ベースラインの歌パートで構成されており、高校生が作ったと思うとかなり凄い曲です(^_^;)。2はジェフ・ベックのカバーでここは伊藤の独壇場。3はキャメルのカバー。一色(こう書いて「ひいろ」と読む)はマグマのLast 7 Minuteをカバーし公式のお墨付きをもらったプログレアイドルユニット、XOXO EXTREMEのメンバー(リーダーではないとの言)。ちなみにVelantianでドラムを叩いていた仁科のバンドはこのユニットのバックもやってるんだそうです。平野は徳島出身でイエスが大好きだとか。お洒落なプログレ若手女子が３人並ぶステージはなかなか華やか。そして演奏の方も全編12分の組曲を完コピ。ここでもピーター・バーデンス役の塚田が働きます。加えてメインヴォーカルが女声になる事でオリジナルとは異なる色合いが加わるのも効果的。映像付きでソフト化して欲しいほどのクオリティでした。4は一色が歌詞を書き、それに吉田が曲を付けたという「プログレ歌謡ハードロックナンバー」。桐田はここではギターも担当。ちょっと昭和テイストの入った歌パートから6拍子、そして大サビで高速5拍子&怒涛のトーキング、さらに曲の最後は一色と吉田のデュエット（しかも日本語詩）という流れが凄い曲。それにしても一色の堂々たる歌いっぷりは見事。彼女をフィーチュアした歌物プログレ企画とか今後増えてくるといいなあ。ここで本編は終了。アンコールは再び「日の丸バンド」によるディープ・パープルのBurnで終了。インターバル含め実に3時間のヴォリュームでした。
特に一色らプログレ若手女子勢や塚田と吉田を絡めた企画が今後もあると面白いかと思います。関係者の方々、如何でしょうか？
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