山本精一&The Playground EAST、本日休演
2023/1/14 代官山・晴れたら空に豆まいて
この会場企画のイベント「箱舟旅行 第13回」です。この日は上記2組のツーマン。山本は初ですが本日休演は過去にもこの企画で出演したことがあるとか。
まず先攻は本日休演。岩出拓十郎(vo&g)、有泉慧(b)、樋口拓美(ds)の３人が正式メンバーで、この日はサポートで細井徳太郎(g)、宮坂遼太郎(perc)が参加。事前情報がなかったのでステージにいきなり細井が出てきた時はちょっとビックリしました(^_^;)。岩出の日本語詞の歌を中心にした基本的にはポップな歌ものですが、曲によっては変わったコード進行があったり、奇妙なリズムのカッティングギターが中心だったり、ポストロック風のギタードローンが入ったり、等々一筋縄ではいかない曲が多くて面白い。細井は過去にもこのバンドにサポート参加経験があり、2ギターアンサンブルとして機能する他にも異物感の強いエフェクト音などを加えたり、ドローンを強化するなどなかなかの働きぶり。宮坂はボンゴやコンガ、小物類などの他にキーボードによるドラムの重いサンプル音を加える場面が効果的でした。
セッティング変更を挟んで後半へ。メンバーは山本精一(vo&g)、須藤俊明(b)、山本達久(ds)。山本精一はいつもの黒ストラト。エフェクターはDOD 250、オーバードライブ、リバーブ、ディレイ×2。アンプは自身の後ろとステージ左端の須藤の位置にもう1台設置。須藤はギブソンSGベースを使用。エフェクターはSansAmp Bass Driver DI、Big Muff、Flashback、EBSのペダル(MultiComp？)。山本達久は1タム１フロアのセット。
1.不明のバラッド
2.ゆうれい
3.windmill
4.無限のうた
5.Simon
6.Jargon
7.はじまり
(アンコール)
8.フレア
山本精一は年末にコロナにかかってしまったそうでライヴを休んだりしていましたがこの日が復帰後初ライヴ。声が出なかったらサイケ的なセッション中心にしようかとも思ったそうですが(それはそれで個人的には見たい)、むしろ今までにないくらい声がよく出るようになったとか。わからないもんですね…。バンド形態での歌ものライヴを首都圏で見るのは2021年のselfyレコ発以来。という事で半分がselfy収録曲ですが問題は他の曲。4は最近の歌物ソロライヴでは取り上げられていますがバンド形態で演奏するのは20数年ぶりとか。その頃は私もまだ羅針盤のライヴに通うほどでもなかったのでバンド形態では聴けていませんでした。さらに凄いのが7。これは大作ということでライヴではほとんど演奏されていなかったという曲。あとで調べたら2001年のフジロックで、勝井祐二や益子樹、前川謙一を加えた編成でやっていました(会場限定CD-R RASHINBANに収録)。ゆったりとした歌パート、6拍子のインストセッション的なパート、軽快なテンポの歌パートという3パートをギタードローンをブリッジに繋いでいく組曲的な構成で、アルバム収録版やこの日の演奏は15分、先のCD-R収録版は実に30分近い演奏時間で、「40分ぐらいw」という山本の話も決して大げさではないです。まあ過去に想い出波止場のライヴでホワイト・アワーを40分やった事もありましたよね…。というわけでこの曲がこの日のハイライトでした。果たしてこの日限りなのか、それとも今後もライヴでやるのか気になるところですが…。アンコールでは「本日休演の曲をやろうかw」なんて軽口も。
対バンありのライヴでしたが貴重な曲も聴けて満足度の高いライヴでした。ワンマンでなくてもこういったマニアックな趣向が出て来ることがあるのでホントに油断できません…。
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