山本精一・なぞなぞ全曲歌唱ライブ
2023/3/4 日ノ出町・試聴室その３
山本精一のアルバム「なぞなぞ」リリース２０周年を記念して（かどうかは不明ですが）収録曲を全曲演奏するという企画のライヴです。この企画はここの店長の三沢のアイディアだとか。この日は予約完売、会場の後ろ半分はすべて立ち見ですし詰め状態。この会場でここまで入るのを見るのは初めてかも。
山本はギブソンB-25アコースティックギターを使用。これはアルバム録音に使われたものだとか。マイクで拾って出力。また、MacBookも用意されています。
１．もの投げるなや
２．何かある
３．アフタービーツ
４．泥棒の君
５．沈黙
６．赤ん坊の目
７．B-1のシャケ
８．たくさんの顔
９．あんなに好きだったこと
１０．たぬき
１１．たのしいと思えたら
１２．人形が好きなんだ
１３．サジタリウス
１４．食堂
１５．"sigh"
１６．ヤシガニさん
１７．弱虫
１８．名前なんてつけたくないうた
（アンコール）
１９．（人生楽ばかり）
本編はなぞなぞ収録曲を全曲、収録順に演奏。アレンジも可能な限りオリジナルを再現。山本によるとこのアルバムをきちんと聴いたことはないそうで、今回のライヴのために聴いてみたところ「...難しいｗ」このアルバムの主要曲は弾き語りなどでのライヴのレパートリーにもなっていますが、ギターアレンジなどはかなり変えられています。2004年に吉祥寺スタパでこのアルバムのレコ発ライヴが行われていますが、この時は全曲演奏ではなく、さらにSEを加えたりエレクトリックを使ったりするなどアルバムを再現するというより違った形で聴かせるコンセプトだったので、ここまでアルバムの忠実な再現を聞く機会はやはり貴重です。３はサウンドエフェクト的な小品ですがここだけMacBookを使用。ほんとにこのためだけに用意したんですね...(^_^;)。４はカポを使用し、トラッド的なインストパートから始まる演奏。この部分に代表されるように、アコギインストとして聴いても非常に魅力的です。オリジナルでは１２弦ギターを使っているんだそうで、４月に大阪で行われる予定のライヴではこの形で演奏されるかもしれません。８はボディを叩いたり、マイクをホールに近づけてフィードバック音を出したりするアグレッシヴな演奏。この曲やその後に演奏した１分前後の短い曲はライヴでは聞く機会は今後そうないかもしれません。１３は短いギターインスト曲。本編ラストの１８もライヴでは最後に入っているスキャットのメロディが入らないオリジナルに準じたヴァージョン。アンコールはアルバム曲を全部やってしまったあとなので正直あるとは思わなかったんですが、「アルバムに入らなかった曲をやる」ということで開始。個人的には2004年のライヴでやったアルバム未収録曲をやったりするのかな、と思いましたがなんと水戸黄門の替え歌という一発ネタで終了。聞いたところでは元ネタは津山さんなんだそうですが、まさかこんなところで清水一登とネタかぶりをするとは思いませんでした(^_^;)。
とにかく貴重かつクオリティの高い演奏が聞けて大満足でしたが、こういうあらかじめ演る曲が予告されるような企画のほうが集客があるもんなんですね...。
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