北白川ファッションヘルスエンジェルス
2024/1/21 大久保ひかりのうま
津山篤と田畑満のユニット、北白川ファッションヘルスエンジェルスのライヴです。この日は昼間の時間帯、あいにくの悪天候でしたがなかなかの客入りでした。
ステージ向かって左に津山、右に田畑という配置。津山はフェルナンデスのストラトタイプのギターを使用。エフェクターはオーバードライブとディレイ。他に店置きのアップライトピアノとiPadを使用。田畑はフェンダーのストラトを使用。エフェクターはBOSSのオクターバー、CRYBABY（ワウペダル）、ディレイ、DITTOのルーパー等を使用（他に無記名のペダル数台）。
１．まずは同メンバーによる別ユニット、SDG'S（サイモン・ドント・ガーファンクルズ）による演奏からスタート。「ポール・ブレイ、ゲイリー・ピーコック。テリエ・リピダルのトリオだと思って聴いてくださいｗ」ということで、津山のiPadによるアコースティック・ベースとピアノ、田畑のディレイを効かせたギターによる演奏。これがなかなかの出来で、最初は「おお、それっぽいｗ」と笑いながら聴いていましたが演奏が続くにつれて真顔になってしまうほどのクオリティ。２人共さすがの芸達者ぶりです。その後iPadのリズムトラック＆シンセベースを中心にややポップめの展開となり、さらにリズムトラックはそのままでギターデュオに突入。ディレイループなども併用しミニマル＆ラウドなギターインプロが延々続きます。しかし最初のECMジャズはどこへ行ってしまったんでしょうか(^_^;)。リズムトラックが津山のiPadから出ていたことに最後になって気づき「はよ終わらんかいと思ったら俺やったわｗ」
２．津山のピアノの刻み＋ギターのメロによる演奏からスタート。これにiPadのオーケストラ音（エンヤのネタでよく使っていたもの）による音を追加。このオケ音の節回しやこれに対する田畑のフレージングがちょっとマイク・オールドフィールド風なのが面白い。
３．「ちゃんとしたのをやろうｗ」ということで津山のギターでのトラッド風のコード進行提示をベースにしたギターデュオ。かと思ったら津山が演奏をバックに田畑と初めてあったときのエピソードを語りだして横で演奏している田畑も爆笑。さらに英語詞の詩を朗々と歌い上げます。既存のトラッドかと思いきや津山の"You are Good Friend of Mine"というオリジナル曲だとか。「俺が作ったアイルランド民謡ですｗ」ここで前半終了。しかし休憩中も２人はステージに残ったまま緩めのトークを繰り広げ続けます。
後半は「北白川ファッションヘルスエンジェルス」としての演奏。
１．伝説のカリスマ
２．ジャズ親父・ブルース親父
３．ちゃうちゃうちゃう
４．You're So Vain ビーフハート風
５．春夏秋冬（の替え歌）
６．痩せたでー（イエスタデイの替え歌）
７．フォギー・デュー ジェスロ・タル風
８．フュージョン野郎
９．〇〇〇〇ライター（ペーパーバックライターの替え歌）
（アンコール）
１０．インプロ（ピアノ＆ギター）
１〜３は新曲。１は某有名シンガーをネタにした曲誰かはもちろん書けません(^_^;)）。２は若い頃にマウントを取ってきた年長者のことを歌った曲。３はいろいろなジャンルの音楽や物事に文句をつける人のことを歌った曲。いずれも所謂ディス（る）ヒート路線の曲です。４はをカーリー・サイモンの「うつろな愛」をビーフハート風に歌うという定番ネタ。５は泉谷しげるの曲の替え歌ですが、全部否定になっています(^_^;)。夏を乗り切る力だけはあるというのがポイントか。６はダイエットに失敗して失恋した女性の悲哀を切々と歌い上げる曲（そんな大層な...）。７はアイルランド民謡をジェスロ・タル風のアレンジで演奏。もちろんエアフルート付き(^_^;)。結成当初（？）のレパートリーはこの日は８のみ。ここで出でてきた高中正義のネタが強烈（もちろん書けません(^_^;)）。これだからフュージョン野郎は...。ラストの９は替え歌ですが時節柄コンプライアンス上の問題があるため伏せ字で(^_^;)。前にもサイケ奉行で聴いたことありますがこんな歌詞だったんか...(^_^;)。アンコールは用意していた曲を止めてインプロで、津山の静謐なピアノと田畑のリバースディレイ音を中心に展開する叙情的な真面目路線の演奏で終了。
この日は前半とアンコールの真面目路線の演奏が非常に聞き応えありました。思えば初回の円盤のライヴでもこういう演奏があったりして、ネタばかりではないところもこのデュオの持ち味でしょうか。この日の翌日に２人でレコーディングをするとのことですが、果たしてリリースできるようなものになるんでしょうか(^_^;)。
GO TO INDEX
TAKE's Home Page