清水一登、吉田達也

2024/7/28　東中野セロニアス
清水一登と吉田達也のデュオライヴです。この会場での日曜昼のライヴもすっかり定着した感があり、私が見るのは今回が３回目。前回・前々回はプログレ・カンタベリー系曲のカバーが予告あり・なしであったりしました。今回は特に事前告知なしですが果たして今回はどうでしょうか。

ステージはいつものように左に清水、右に吉田という配置。清水はこれまたいつものように店置きのグランドピアノのみを使用。吉田もいつもの店置きの２タム１フロアのセット、ですが今回はセッティングに若干の変更が。ステージが狭いこともあってこれまではドラムセットを横向きにセットしていましたが今回は客席に向かう形でセット。さすがに出入りが大変そうでしたが（ハイハット等を傾けてまたいで入る）。この変更がどう出るか。ちなみに店のメニューにかき氷がラインナップされていますが、現物を見ると凄い盛り。うっかり昼食を取ったあとで注文しなくて良かった...(^_^;)。

１．今回も前編インプロで、流れるような清水の演奏に吉田はどんなリズムでも細かく刻んで合わせてよどみなく進行。これまでのライヴでは明確に清水の曲の一部と思われるモチーフがあちこちに出てきましたが今回はあまり明確な形ではなく、しかしながら清水らしいメロディやコード進行が随所に出てくる展開。おなじみの曲はなくても前編清水の新曲と思って聴けなくもありません。吉田のセット変更のためかドラムの音が過去２回に比べてよく出ている印象です。演奏の終盤にはこの日初めて曲らしい曲、清水の「ヒョーロク玉」が出てきます。しかしながらこの曲、１３拍子でさすがにインプロからの流れでそのままやるのは難しいと感じたのか、スクエアビートでの演奏となります。１３拍子を聞き慣れているせいか普通のリズムだと違和感を感じてしまいます(^_^;)。そして倍速の譜割りでメロディが演奏されるのが面白い。このあたりはエルメート・パスコアール的なものも感じてしまいます。約３０分の演奏。

２．終わるにはちょっと短いということでショートセットを追加で演奏。ここでは清水のオーディナリーなポピュラーミュージック的な演奏を中心に展開。これどこかで聴いたことがあるような気がするんですが曲名が出てきません。既成曲のカバーなのか清水の曲なのか...。１０分弱の演奏。ここで休憩。

３．後半も前半同様のスタイルで進行。やはり既成曲ぽい場面は出てこないな、と思っていたら最後の最後で「こしくだけ」が出てきます。もちろん歌うのは清水。そしてやっぱり倍速化（オリジナルにあるテンポの早いパートとは別）。しかしこの曲、暑い日の昼間に聞くと和みを通り越して脱力感に襲われてしまいますね(^_^;)。

４．ここでもちょっと短いということで追加ショートセットを演奏。今度は割りとワイルドでラフなセットで終了。

５．一旦２人共はけましたが遅れてきたお客さんのためにといううことか、アンコールセットを演奏することに。ここでは短いセットを２つ演奏。結局後半はアンコールも含めて計５０分ほどの演奏でした。

ここでのこの２人のデュオは毎回吉田がマルチレコーディングしているので、そろそろベストテイクを集めて音源化も期待できるかもしれません。その際曲ものが入るかどうかが気になるところですが...。

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