勝井祐二KICKS96/07/10 新宿PIT-INN
最近バンドとしての完成度がアップしてきたというKICKS.メンバーは勝井祐二vln,鬼怒無月g,原田仁b,芳垣安洋ds,宗修司ds。
このバンドの聴きどころは、以前マーキー誌のレビューでも書かれていたように、ツインドラムによるリズムの実験性でしょう。とにかくいろいろやってくれます。２人が異なったリズムをランダムで出し入れしていく、同じリズムを全く違うノリで叩いていく、リズムの裏と表をひっくり返して叩く、曲の中でテンポを変えていき、それによってリズムのずれを発生させる....等々。スクエアなリズムが命、という人が聴いたら、リズム酔いを起こしちゃうんじゃないか、というぐらいにありとあらゆる手段でズレを発生させていきます。これは聴いてて非常に面白いです。だいたい、宗と芳垣なんて、普通に叩いててもスタイル・ノリ・タイム感など全然違いますもんねぇ。
で、これだけだと異常にとっつきにくい感じに思えるかもしれませんが、そこはちゃんと鬼怒・勝井コンビによるかっこいいジャズロック的な部分もちゃんと用意されていて、リズムの実験性に興味の無い人でも聴けるようになっているのがミソですね。
曲は"SUPER NOVA"（昨年、同名のユニットで演奏した曲ですね）をはじめとして、オーネット・コールマンの曲も演奏されました。輪廻社の曲も演奏したような記憶もありますが、未確認です。
そうかぁ、勝井さんて「パンダ年」なのかぁ。
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