ALTERED STATES97/09/22 新宿PIT-INN
アルタード・ステイツの６月以来のライヴです。前回のライヴでは集中力と完成度の高さが印象に残りましたが、今回はちょっと崩しが入っていました。あえて前回のレベルの持続を目指さず、別の方向性を狙っていくのは評価していいんじゃないでしょうか。
今回のライヴで目立ったのは、リズム面での実験性。内橋がいつもに増して刻みに回る場面が多く、芳垣のドラムスとのポリリズムがユニークな効果を出しています。その典型的なのが冒頭１曲目。スタートは３人がそれぞれ別のリズムで演奏を開始し、徐々にそれが１つのリズムに融合していく。この時点で３通りに解釈できるポリリズムになっていますが、そこから自由自在にリズムを展開します。そのリズムの転換が実にスムーズで、全くの即興で演奏しているとは思えないほど。途中８ビートが徐々にヒートアップする場面は６月のライヴを思い出させる疾走感。３０分ほど続いたこのセットが今日のハイライトでした。
後半に入って、途中からこの１曲目に似た展開となる曲が出てきて、これは意図的なのかなと思っていたら、直後に内橋が「すんません、今日はロックの日という事で勘弁してください」とＭＣ。たまたま似たパターンになっちゃったという事だったようです。「完全即興＆同じ事は演らない」がコンセプトのアルタードですが、この位なら許容範囲だと思うけどなぁ。さすがにこの後演奏したのは、この日初めてアンビエントギターをフィーチュアした別パターンの曲でした。
面白かったのが後半最後の余った時間を調整するために演奏した？短い曲と、アンコールの「アルタード版・枯葉」。ライヴで短い曲を聴くのは久々だったので、結構新鮮でした。「枯葉」は曲の崩し方が実にアルタードぽくて面白い。一度企画物でスタンダードの曲ばかりのライヴをやってみてはどうでしょう。
しかし、この日来た客の何十％が神戸のＦＢＩに行くんだろうか(^_^;)。
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