フィル・ミントン、竹澤悦子、翠川敬基、豊住芳三郎98/02/21 東京都現代美術館
東京都現代美術館で行われた、フィル・ミントン(vo)、竹澤悦子(箏)、翠川敬基(cello)、豊住芳三郎(ds)の４人による即興ライヴです。会場の現代美術館はなかなか美麗な、悪く言えばバブリーな感じ(^_^;)。演奏は入り口入ってすぐのエントランスホールで行われました。天井が高くて音響はなかなか良かったですが、すぐ側を美術館の一般客が行き来するため、ちょっと落ち着きません。
ミントンは椅子に座って、様々な特殊唱法を使ったパフォーマンスを繰り広げます。時には椅子から立ち上がって、マイクを使わずに熱唱することも。しかし、声だけでよくあんな多様な音が出せるものだと感心してしまいます。
竹澤と翠川は比較的メロディアスな演奏。竹澤は派手なスラップ奏法や、例によって棒やプラ板、果てはヴァイオリンの弓まで持ち出します。後半では三味線も演奏。豊住はドラムセットに落ち着く時間は少なく、会場備え付けのモニターテレビやスピーカ等周りの物を手当たり次第に叩いたり、床にゴム底の靴をこすりつけノイズを出したり、スティールドラムの中に異物を入れ、揺さぶって音を出したりと実にユニークな演奏。リズムキープする場面はかなり少なかったです。
上記のように各人の見せ場が続き、最後はミントンの比較的まともな歌をあとの３人がサポートし、その後チェロによる余韻をエンディングに１時間弱の演奏を終えました。たぶん終わり方だけは決めていたんではないでしょうか。
無料コンサートということで、普段こういった音楽に興味なさそうな一般の人にも聴いてもらえていたようで、なかなか有意義なイヴェントだったと思います。是非今後も続けて欲しいです。