陳敏＋久保田安紀＋高良久美子98/11/10 赤坂NOVEMBER ELEVENTH
中国の女性胡弓（二胡）奏者・陳敏（チェン・ミン）のライヴです。サポートするのは久保田安紀(vo,kb)、高良久美子(perc)の２人。この日の演奏曲のアレンジは全て安紀が行いました。
この会場は１９時３０分と２１時３０分の２セットで入れ替え制。セットは各４０分。内容は、曲順が違うのと２回目のみアンコールがあった以外は、２回ともほぼ同じでした。両方見たのは私ぐらいのものか？ 客層は赤坂という場所柄か、宇崎＆阿木夫妻のやっている店というせいか、業界関係者等が多かったようです。会計時も領収書もらってる人が多かった。20000Vに行くときと同じような格好で行った私は、非常に場違いのような(^_^;)。
１．ムーンリバー
２．リベルタンゴ（ピアソラ）
３．燕になりたい（中国の曲）
４．シェルブールの雨傘
５．乙女座宮
６．りんご追分
７．満月の夕べ（ソウルフラワー・ユニオン）
８．競馬（内モンゴルの曲）
（アンコール）月は丸く、花は美しい（中国の曲）これは２回目のセット。３と８は中国語が聞き取り不可のため、日本語訳した題名で表記。
陳敏は事前情報どおり、なかなかの美人。衣装は赤のブラウスに黒のパンツ。日本語もなかなか達者で、ＭＣもちゃんと日本語でやってました。普通、胡弓は座って演奏するんですが、陳敏は胡弓を改造し、ベルトに挿して立ったまま演奏します。立って演奏するのは今回が初めてだそうで、本人もＭＣで「緊張します」とのこと。
安紀の衣装は白のブラウスに黒のパンツ。コルグのシンセ１台のみで、１のハープ、２のバンドネオン、６のハーモニウム、７のガットギター、８の中国琴と、曲ごとに音色を使い分けます。５は金属的なチューンドパーカッションと木琴のシーケンス重ねにより、エスノ＆ミニマルな大胆なアレンジ。こういうしっかりとスコアライズされたものをライヴでキーボード演奏するのは過去ほとんど無かったそうで、後で話を聞いたらとても緊張したとか。
５〜７ではヴォーカルも担当。２回目のセットで店に来ていた宇崎＆阿木夫妻が見ている前で５を演奏したときは、生きた心地がしなかったそうです。
高良の使用楽器は木琴をメインにウィンドチャイムとその木製版のほかに、６のイントロでベルツリー、７と８で小型パーカッションを使用。ソウルフラワーの７は高良が持ってきた曲だそうで、これはちょっと意外？ 最後のコーラスでは高良もノーマイクで歌っていたので、やはり好きな曲なんでしょう。
演奏は良くも悪くもワールドミュージックの範囲内。まぁ、こういう場所＆客層で爆裂インプロとか望むほうがどうかしてるんでしょうけどね。６では陳敏がセリフの朗読。中国訛りの津軽弁という実に珍妙なものが聞けました。２回目のセットではちゃんと客席から笑いが起きていました。あそこは笑うのが正解だったんですよ＞蝙蝠さん(^_^;)
陳敏の演奏は全体的に大人しめでしたが、８ではこの日唯一の超早弾き＆馬の鳴き声をシミュレートした特殊奏法を披露。これはインパクトありました。この路線でもっとガンガン弾くプレイを聴きたいな。