菊地雅章SLASH TRIO ＋大友良英99/4/8 新宿PIT-INN
菊地雅章3DAYSの中日、"HARD CORE 〜 PLAYS HENDRIX"です。メンバーは菊地雅章(p)、菊地雅晃(cb,syn)、吉田達也(ds)の通称SLASH TRIOに、ゲストに大友良英(tt,g)を加えた４人。客席が菊地寄りの左側から先に埋まっていくのが面白い。おかげで私は大友・吉田寄りの右側最前列を悠々ゲットできました(^_^;)。
ステージは８時からの４０分間、９時からの１時間１０分、１０時半からの３０分と３部構成で、トータルなんと２時間３０分。２部が終わったところでアンコールの拍手が出ましたが、「休憩の後３部をやります」というアナウンスに「一体終演時間はいつだ？」(^_^;) 結局、１１時に終演となりました。１曲だけJIMI HENDRIXの曲が入っていましたが、残りはSLASH TRIOのレパートリーばかりでした。
演奏は大友の煽りのうまさも手伝ってか、以前見たSLASH TRIOのライヴを上回るハイテンション。菊地雅章が休んで３人が爆走するパートはもはやジャズでもなんでもないですが (^_^;)、ピアノが入るパートとの落差はあまり感じられないのが面白いです。
ステージ進行の段取りも菊地雅章の気分次第といった感じで、１部は１人だけ楽屋に戻り、残った３人が「え、終わりなの？」としばし呆然(^_^;)。曲順もすべて菊地雅章が「次に○○をやろう」と口伝えで知らせます。曲によってはテーマ部を口三味線で伝えたり、あとの３人が「何やるんだっけ？」と譜面を付き合せたり、もう大変です(^_^;)。吉田が途中で「それ、さっきやった（メドレー的にテーマ部のみを演奏した）じゃないですか〜。別な曲やろうよ」と突っ込む場面も(^_^;)。いや凄いなと思ったら、前日の"PLAYS MONK"を見た人によると、これに輪をかけた王様状態だったそうです。う〜〜む(^_^;)。
ステージ前列を大友の機材を満載したテーブルが占領し、誰がゲストで誰がメインだかわかりません。しかもその大友の動きが、椅子に座って機材のつまみを微調整したりttやCD Jの乗せ替えといった地味なものが多い。あとでそのことで大友さんをからかうと、「俺だってヤなんだよ〜」とこぼしていました(^_^;)。
吉田はいつものカンカン・チューニングよりはやや大人しめの音色ながら、手数は全開。実質２時間半のステージのほぼ全般にわたって叩きまくっていたのに、息も切らさないのはさすがです。以前のSLASH TRIOでは歌う場面も見られましたが、この日はドラム専任でした。
菊地雅章は例によって唸り声を上げながらのプレイ。時々、椅子から降りて床にしゃがみこむようにしてピアノを弾きます。演奏中にも「（テーマのリピートが）３回だ！」と叫んだり、声でのコンダクションといった場面も。
３部の冒頭で菊地雅章はＭＣで「この４人の演奏がすごく気に入ったので、また５月７日にやります」。もう次のライヴが決定してしまいました(^_^;)。
吉田さんは是巨人のレコーディングが進行中で、８月頃にはアルバムをリリース出来そうとの事。高円寺百景は安紀脱退後の後任kbが決まらず、３人でリハ中。新曲はまだ１曲半しか出来ていないそう(^_^;)。小口のスケジュールが空けばとりあえずレコーディングだけはしたい、とのことでした。