ダモ鈴木セッション

 99/9/29 東高円寺UFO CLUB


ダモ鈴木を迎えてのオールナイトセッションです。96年10月の初の日本公演では、場所も同じUFO CLUBでGHOST、岡野太らを迎えて今回のような形でセッションを行っており、素晴らしい内容だったそうです。その前回を私は見逃してしまっているので、今回は気合いを入れての観戦です。

この公演は本当に急遽決まったようで、UFO CLUBのウェブサイトや一部の掲示板で告知されたのが9月26日。もちろんフライヤー等も配布されておらず、ほとんど宣伝無しという状況でしたが、それにもかかわらずなかなかの客入りでした。

会場に22時30分頃着いてみるとDJタイム。ドラムンベースでクラブ系の客が踊っています。とりあえず椅子席をキープしたところで、ほどなくライヴが始まります。22時40分からのバンド(COCOON PITか?)は、ヴォーカルの姉さんの70年代というより昭和40年代的と言っていいようなファッションが印象的。はすっぱなヴォーカルをフィーチュアしたサイケGSといった感じか? 続いて23時20分からはかかしが登場。フェンダーローズ&ローランドのドローバー式オルガンといったヴィンテージアイテムを使ったkb&ファルセット等を聴かせるvo(髪型もレトロチックなアフロ)、ワウ多用のg、しっかりとしたリズムを支えるb,ds,percの3人のリズムセクション。音は70年代ファンク+サイケといった感じで、聴きごたえありました。この後私は最前列へ移動、メインアクトのダモのライヴに備えます。

ダモのライヴは3セット各1時間。セット毎にメンバーが替わります。最初のセットは大友良英(g,cdj)、栗原ミチオ(g)、馬頭将器(b)、かかしのdsとperc、DAMO'S NETWORKのCARLOS RABALO(perc)、あともう1人アナログシンセ奏者の以上7人。冒頭はダモを除く上記7人がステージに登場して、10分ほどのインプロを演奏します。馬頭は手回し式小型手風琴(?)にエフェクト処理したものを使用。その後馬頭はベースを演奏。これはちょっと意外でした。遅れて到着する西村雄介の穴埋めかな? 1回目のセッションを実質的にリードしていたのは馬頭でした。出番が1回目だけだったのはちょっと残念。演奏よりも仕切りが忙しかったか。ダモがなかなかステージに現れず、ステージ上から馬頭が呼びかけるとダモが客をかきわけてゆっくり登場(^_^;)。演奏は申し訳ないけどDAMO'S NETWORKの数段上のテンション。大友はギターとCDJ、オシレータ類を併用。ギターではワウを多用した刻み中心のプレイ。最近大友は「人のバックでリズムギターを延々弾いてるのが楽しい」とよく発言していますが、きっと今回は思う存分弾けて満足でしょう。栗原はこれと対照的にSGでソリッドな音色での演奏。かかしのリズム隊も健闘。特にpercはスピーディにボンゴを叩きまくり、DAMOのところのperc奏者RABALOよりもずっと目立ってました(^_^;)。最後の曲は特にテンションが高く、ダモも珍しく腕を振り上げて客を煽ります。

2セット目は栗原(g)、西村雄介(b)、DAMO'S NETWORKのNICOLLE MAYER(ds)とRABALO(perc)、あともう1人ギタリストの5人と少人数での編成。PA越しの法政とは違って生音だったので、dsがよりパワフルに聞こえました。ただし、手数と持ちパターンの少なさは相変わらずでしたが(^_^;)。あと、日本勢と比べると、さすがに曲の終わるところ等でのダモとの呼吸はぴったりでした。西村のベースはヘヴィにグルーブするもの。フィードバックを多用したドローン系ノイズ的アプローチも。"HALLELUWAH"のフレーズが登場する曲も。テンションは1セット目より落ちますが、まとまった演奏ぶりでした。

3セット目ではなんとドラムに吉田達也が登場。馬頭から出演依頼の電話があったのが前日の夜9時だったとか(^_^;)。ほかに大友、西村、かかしのkb、g、perc、ds、RABALO(perc)、1セット目に出たシンセ奏者、さらにもう1人perc奏者も加わり、総勢10人の大所帯。音は吉田・大友・西村の3人が引っ張る形で1セット目を上回るテンションの高さ。特に吉田のタイトな音色はこの日出た他に2人と比べると異彩を放っています。これに最大4人のperc奏者が加わったリズムセクションは圧巻。ちなみに吉田はカンはあまり聴いてないそうです(^_^;)。大友は1セット目に続きワウギター中心。オシレータのつまみをワイルドに回しまくる姿は、最近の音響系スタイルの演奏ではなかなか見られないものです。かかしのメンバーはここでも健闘。特にオルガンはいい味出してました。最後は演奏が続く中、ダモが客の中に入っていき、ひとりずつと抱擁。前回の法政ではチャンスがなかったんですが、今回は前の方で見ていたのでやってもらえました。ダモのシャツは汗でびっしょり。本当に元気なオヤジさんです(^_^)。演奏終了は5時ちょっと過ぎ。



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