ALTERED STATES + 菊池成孔99/12/8 新宿PIT-INN
ALTERED STATESのニューアルバム「朝日のようにさわやかに」のレコ発ライヴ、ゲストに菊池成孔を迎えたライヴです。アルタードの新ピワンマンは昨年１２月以来何と１年ぶりです。
ところで、開場時間が過ぎても菊地が会場に姿を見せません(^_^;)。８時過ぎにやっと菊地が会場に到着、ステージに上がって荷物を置くと同時に客電が消え、アルタードの３人が出てきます。まさかこのまま演奏に突入か？ と思ったら短い打ち合わせの後「彼は後半で演奏します」というＭＣ。いやぁ、菊地は肝冷やしたでしょう(^_^;)。
１．３人のみでいきなりハイスパートな演奏。冒頭からハードの音の応酬に続いて、アルバム収録の"OREO"が姿を見せます。さすが、レコ発であってもアルタードらしく、アルバムの曲をそのままやるなんてことはしません。
２．ヘヴィ＆ブルージーな演奏。前半芳垣はトランペットを演奏。
３．軽快なリズムのジャズらしい曲。
４．「スローバラードをやります」というコメントでそれらしく始まりましたが、リズムが走る後半は全く別曲になってしまいます。芳垣はスネアドラムの裏に手を回し、スナッピー部分を直接ひっかいて音を出します。終わったあと「ようけやったな。５曲くらいやったか？」メドレーで曲をつないでいたようです。
５．ナスノのディレイを使ったベースのループ音の合間を縫って、内橋が「男と女」のメロディを演奏。後半は、まったりとした展開で終了。ここで休憩が入ります。
６．後半から菊地が参加。いきなり爆走リズムでスタートします。菊地はほとんどテナーを使用。ソプラノ用にセットしたマイクを含む２本のマイクに向かって吹きまくります。後半に演奏した「ミスティ」は菊地のサックスをフィーチュア。内橋のテーマ部の崩し方と聞き比べる
と面白いです。７．軽快なリズムでスタート。後半の７／８拍子のリズムは強力です。
８．内橋曰く「ジャズと言えばブルース、というわけで最後はブルースをやります」とのこと(^_^;)。ジャズらしく？演奏しながらメンバー紹介をやるのには笑ってしまいました。最後は終わると見せかけてさらに盛り上がる、を何度も繰り返します。これには菊地も苦笑。
アンコールは「ナスノのたっての希望により」アルバムには入っていない「ベサメ・ムーチョ」を演奏。「ハコバンみたいだなぁ」と苦笑していた菊地ですが、演奏が始まるとあのテーマをムードたっぷりに吹き上げます。
新ピのワンマンというと２〜３０分は当たり前ですが、この日はスタンダードのカバーを中心にしたセットのためか、短めのセットを多めにやるという最近にはない形で新鮮味がありました。菊地が入ることで内橋が刻みに専念でき、幅広いスタイルを取ることが出来るのも魅力的。この編成はぜひまたやって欲しいです。