PEST、RUINS＋清水一登99/12/15 高円寺SHOWBOAT
PESTの日本ツアー最終日。前日１４日、シルエレでのライヴでは会場の関係で汚れ系パフォーマンスは出来なかったようでしたが、この日はステージ上はもちろん、客席前方部分にスペースが取られ、一面シートが敷かれています。東京初日を見た我々は、当然最前列は避けて席を取ります(^_^;)。
PESTの演奏内容は初日とほぼ同じ。違いは女性パフォーマーが加わったこと。黒いワンピースを身にまとった長身の美女で、初日はテープだったヴォイスを生で加えます。自分のパートが終わると、インスト演奏をバックに番号の入ったポストカードを客席に配り歩きます(^_^;)。終盤には男性パフォーマーとともに再び登場、仲良さげな掛け合いのヴォイスパート（これ、初日は男性パフォーマーが２本のマイクを使い分けて１人でやっていた(^_^;)）後、ハート型の袋を女性が低い位置で持って、中身を男性パフォーマーが今回は体で受けます。冒頭のゲロパート(^_^;)では下に灰皿のようなものを敷いたりと、演奏後の清掃が大変だった初日の反省がしっかり生かされてます。一番悲惨だったのは私のように初日に最前列で見た人か(^_^;)。男性パフォーマーがのた打ち回っている間、女性は空の袋を持ったまま無表情で宙を見つめて立っているのが面白いです。エンディング前の曲では客席前方のスペースで、２人でワルツを踊ります。これがないとなぜここでワルツ調の曲をやるのか理解できないですよねぇ。最後はやっぱり飲み込みパフォーマンスで終了。
そして驚いたのが演奏終了後。さっき配布したポストカードを使ったビンゴ大会が始まってしまい、しかも当たったのがスタッフで来ていたイトケン氏(^_^;)。ステージに上げてメンバー全員と笑顔で記念撮影をするなど、演奏中とはうって変わってすっかりなごんだ雰囲気になってしまいました(^_^;)。しかし男性パフォーマーは演奏中のドロドロ全裸のままだから、違和感満点。こんな意外なエンディングを誰が予想したでしょうか。ああ、暗黒変態レコメンのイメージが音を立てて崩れていく〜〜。でも面白いから許す(^_^;)。
さて、気を取りなおしてRUINS＋清水一登の登場。前日、府中の森芸術劇場の音楽室でリハをやったんだそうで、そこで選ばれたのは次の５曲。
１．ジョンソン・ブルース
２．メシアンのカバー
３．ブレビッツ
４．FLORA FIDGET（マッチング・モウルの曲）
５．VRRESTO最初のＭＣで５曲と聞いて短期集中型と思いきや、３と４の間に２０分を越す長時間インプロが入ったため、アンコールのショートインプロを含め実に７０分に及ぶ大ボリュームとなりました。１３日におＱで演奏した１や３を取り上げるなど、清水中心のセットになったのもちょっと意外でした。２は以前ここでRUINSの２人のみで演奏したパートも含んでいました。清水はキーボード１台でエレピとコンボオルガンの音を中心に、インプロパートではバスクラリネットも演奏。最初はちょっと息が合っていないようにも感じましたが、演奏が進むにつれてバランスが良くなっていくのがわかります。改めて凄いと思ったのは、おＱが譜面首っ引きで演奏していた曲をRUINSの２人は譜面無しでこなしていたこと。
圧巻はマッチング・モウルのセカンドアルバムに入っている４。ここまでちょっと低めだったＫＢのボリュームをここぞとばかりに上げた清水は、ソロパートですざまじい演奏を披露します。AREPOSやおＱではまず聞かれない清水のプログレ魂爆裂の入魂のソロは素晴らしい。もちろんRUINSリズムセクションも元曲完コピの上に、さらにテンションを倍加したバッキングを越えた演奏を加えます。プログレRUINSというよりカンタベリーRUINSと呼びたい。小口健一RUINSを上回るほどの高内容でした。これ１回で終わらせるのは惜しいなぁ。ぜひリターンマッチとＣＤリリースを！