是巨人2004/3/2 高円寺ペンギンハウス
吉田達也(ds)、鬼怒無月(g)、ナスノミツル(b)のトリオ、是巨人のワンマンライヴです。このバンドのワンマンは1999年6月以来通算２度目。今回は２日後にセカンドアルバム録音を控え、収録予定の新曲の初披露という意味合いの強いライヴです。CDは６月頃発売予定とか。
１．OUT OF HEAD
２．ON REFLECTION
３．CARELESS HEART
４．旧新（2000年からやっている曲）
５．POET AND PEASANT（詩人と農夫）
６．FOUR HOLES IN THE SKY
７．CODE CHANGE（CAMELの曲）
８．YOU KNOW WHAT I LIKE
（休憩）
９．新曲Ａ（昨年９月にやった曲）
１０．新曲Ｂ（同上）
１１．BUNDLES（SOFT MACHINEの曲）
１２．新曲Ｃ
１３．新曲Ｄ（長い曲）
１４．新曲Ｅ（速い曲）
１５．新曲Ｆ（キャメルタイプの曲）
（アンコール）
１６．PREPARATION
前半はファーストアルバム収録曲中心の構成。４は2000年のライヴ当時から演奏している新曲群の中では最も古いもの（なので呼び方は旧・新）。小さい場所なので、PAよりもドラムの生音やアンプ直の音がダイレクトに聞こえ、荒削りだけど迫力のある演奏です。
１演奏後、ナスノ「モニターのギターの音を上げてください」鬼怒「アンプの音量上げたから大丈夫だよ」２の後、ナスノ「....やっぱりギター下げてください（笑）」
相変わらず作品番号で曲を確認する吉田。「曲のタイトルは何でもいいんですよ。ちなみに５の元ネタはF.v.スッペ」ナスノ「プログレだけじゃないんだ」鬼怒「元ネタのジェネシス率が高いよね」吉田「ジェネシス好きなんで。でもキャメルの方がもっと好き（笑）」
吉田「右手を負傷していて、フルストローク出来ないんですよ」ナスノ「思いっきりしてるやん！（笑）」「違いが分からない」吉田は右手が気になるのか、サポーターを付けたり外したりしてました。ナスノ「イチローみたいでかっこいいやん」鬼怒「負傷しているようには見えないね。雑〜な感じで（笑）」
この日の目玉、カバー曲第一弾の７は、キャメルの"MOON MADNESS"収録曲。もちろん完コピですが、ドラムとベースの手数がオリジナルの数倍という感じで、凄い迫力。しかも中盤の泣きのパートも鬼怒の気合いの入ったギターで、じっくり聴かせます。中盤部のコーラスもしっかりフォロー。
吉田「『転調』というタイトルですね」ナスノ「ベースはあまり転調しないけどね（笑）」鬼怒「LADY FANTASYをやればいいのに」吉田「それは高校時代にやってるので恥ずかしい」鬼怒「じゃレコ発ライヴで」ナスノ「また練習するの〜？（困）」
吉田「今度はジェフ・ベックのスキャッターブレインをやろうか」鬼怒「プログレじゃないじゃん」吉田「ベックはライヴであの曲弾けなくて、舞台袖に隠れたことがあったよね」鬼怒「あの曲はベックの練習フレーズにマックス・ミドルトンがコード付けたんだよね」一同「へぇ〜〜」なぜかジェフ・ベックのトリビア大会に。
後半は一転して新曲ばかりの構成。新曲は番号ではなくアルファベットで呼んでいるのが面白い。録音を終えたらちゃんと曲名は付くんでしょうか。新曲はいずれもベースとギターのリフが一拍ずつずれていき、最後にピタリと合ったところで次の展開になだれ込む、という構成が目立ちます。ちなみに鬼怒のみ譜面を使用、吉田とナスノは暗譜で演奏。作曲者の吉田はともかく、ナスノはこの難しい曲をしっかり覚えているのは大したものです。
１１はSOFT MACHINEの「収束」タイトル曲。１１拍子の速いリフパートから引き続いて、転調が続くパート＋鬼怒のホールズワースばりの超早弾きソロをフィーチュアしたパートへ。さらに７拍子のリズムで、鬼怒とナスノのリフがミニマル風に絡んでいくこのバンドにしては珍しく割と落ち着いたパート、さらに一転してせわしない展開へ。１２は吉田曰く「２曲半」とのこと。
鬼怒「ペダルが壊れちゃった。３万もしたのに」ナスノ「僕のはコルグのだから１万円。でもこのシールドは３万」一同「高い〜」こだわりは人それぞれのようで。
１３は通称「長い曲」。演奏後、鬼怒「おかしいな〜何で合わないんだろう。１回も合わなかった（笑）」吉田「この曲、先月末にリハで１回やっただけなんです。明後日の録音までには何とか（笑）」聴いてる方は初めてなので、意図的なズレと意図しないズレの区別が付きません(^_^;)。
１４は通称「速い曲」。この曲はしっかり合った模様です(^_^;)。
１５は吉田曰く「キャメルタイプの曲（笑）」。なるほどこれまでには無いタイプのメロディアスな曲で、正統派プログレ好きにもかなりアピールするのではないでしょうか。中盤には吉田のコーラスも入ります。鬼怒はマイクは用意したものの、結局は歌わず。
アンコールは宮野・田畑とやっていた初代・是巨人時代からのレパートリー１６で締め。
レパートリーが大幅に増えたため、前回のワンマンを大幅に上回る２時間に及ぶライヴでした。