FESTIVAL BEYOND INNOCENCE97/10/11 神戸ジーベックホール
さて、２日目です。FBI HOTEL（要するに会場でザコ寝）は、昨年非常に寒かったという前情報を得ていたため、かなりの重装備で臨みましたが、思ったより快適で拍子抜け。 午前９時過ぎに起きて、ひと駅隣の上埠頭にあるコンビニで朝食を買い、ホール 前の芝生でのんびり食べながら開演を待ちます。
１１時に"AFTERNOON MUSIC"の開始。内橋の「まだ上で寝ている奴を起こしてこよう」という呼びかけで、ミュージシャンと観客数名がFBI HOTELに向かいますが、着いてみると既に全員起きていてもぬけの殻(^_^;)。一同大コケ。
それでも玄関前やロビーの各所で即興演奏が始まります。まるでアーバン・サックス状態。川端は昨年好評だったという吹き抜けロビーでの演奏。前日のホワイエでのソロよりも良かったかも。他にも売店で大友が口琴を演奏してたり、にぎやかな雰囲気になってきます。
１１時４０分からホワイエのソロプログラムがスタート。
♪ （ホワイエ）中村としまる(g) (11:40〜12:00)
エフェクトを多用したギターソロ。かなりヘヴィなサウンドです。
♪ （ホール）SUONO-MONO (12:00〜12:40)
シンセ・コンピューター・CDJ担当が３人にピアノが１人。テクノ的なリズム中心の音ですが、特にピアノが入ることでかなり個性的な音になります。
♪ （ホワイエ）HACO(vo,electronics) (12:45〜13:00)
セッティングがうまくいかずになかなか始まらない。観客もハラハラしながら見守っていると、後方から「きっとシードルが悪いんだよ」「シードルじゃなくてシールドだろ。ほんとにミュージシャンか？」という漫才が。大友＆松原でした。一気になごむ観客一同(^_^;)。結局演奏の方は、どこまでが狙いでどこまでがトラブルかわからないまま、終わってしまいました。
♪ （ホール）横川理彦＋船戸博史＋菊地成孔 (13:00〜13:45)
横川のアコギ弾き語りの歌を船戸と菊地がサポートする構成が中心。予想以上にポップな曲が多かったです。インスト曲では菊地の甘いサックスを堪能。
稲田誠のソロは裏のため見逃し。見た人によるとかなり面白かったとか。
♪ （ホワイエ）ディーゼルギター(g) (14:00〜14:05)
能勢山陽生という人のソロ。まだウォーミングアップ段階のところでホールの方が開いてしまってほとんど見れず。
♪ （ホール）RUINS + 大友良英 (14:05〜14:40)
これまで割とまったりした音が多かったですが、一気に目が覚めるプログラム。後半はおなじみの曲が続きます。前半はインプロかと思ったけど新曲かもしれません。大友はまな板ギターの弦を全部切ってしまうほどの暴れぶりでした。
♪ （ホワイエ）角田亜人(g,sampler) (14:45〜14:50)
最後の数分のみ。これもじっくり見たかったなぁ。
♪ （ホワイエ）大谷安宏(computer) (14:55〜15:05)
ゲストに赤松を迎え、パワーブックを２台並べてのデュオ。大谷は演奏中何度もＰＡのところに行っていたけど、トラブってたのかな？
♪ （ホール）町田康＋内橋和久＋山本精一 (15:05〜15:40)
これまた大注目の組み合わせ。町田はヴォーカルよりも朗読が中心。それを内橋の刻みと山本の柔軟なフレージングが盛り上げます。町田の詩は、「鼻からソーメン」などと笑いを取ったかと思うと、次の場面で自分が殺人者であることを告白するなど、硬軟自在でさすがの面白さです。このセットが一番観客が多かったかな。
♪ （ホワイエ）東哲也(tb) (15:40〜15:55)
当初の予定になかったセット。札幌在住のプレイヤーだとか。
♪ （ホール）LEONID SOYBELMAN + ナスノミツル + 一楽儀光 (16:00〜16:30)
ナスノ＆一楽のヘヴィなリズムセクションにより、来日以来最もロック色の強いセットとなりました。ナスノはこの前に名古屋でSOYBELMANと既に共演しているので、息はピッタリでしたね。
♪ （ホワイエ）小島剛(computer) (16:30〜16:35)
ヴォーカルサンプリングを中心にした内容。最後の数分のみ見れました。
♪ （ホワイエ）津山篤 (16:40〜17:00)
津山ソロは、史上初！「虫によるスティーヴ・ライヒの曲」。何も言うことありません。「東京コミックショー」です(^_^;)。
これだけではあんまりだ、という事で後半は吉田をゲストに迎えて赤天での演奏。「ジッパー」「はさみ」「カメラ」の３曲を演奏。「はさみ」は新曲。内容は..説明しなくても想像つくでしょう(^_^;)。
♪ 千野秀一 (17:00〜17:15)
昨年「揺り椅子」で観客のドギモを抜いた千野ソロ。今回はホワイエを抜け出し、玄関ホールでの演奏（？）です。２階バルコニーにカメラがセットされ、玄関ホールの映像をとらえて、それをコンピュータがパターン認識して音声信号に変換します。千野の他にはHACOが挑戦。終わったあと、観客がぞろぞろ寄ってくると凄まじい音になったのが面白かった。大友は「これはほんとに凄いよ」を連発していました。
♪ （ホール）ROYAL SQUEEZIT + 八木美知依 (17:15〜17:45)
八木は金髪に黒のレザーファッション。EMIに「私もピアノが似合わないってよく言われるけど、八木ちゃんには負けるよね」と言われてました(^_^;)。筝の入ったＲＳは予想どおりミスマッチの面白さがありましたが、八木の演奏はやや大人しめだったのが残念。もっと暴れて関西のファンを驚かせて欲しかった。
♪ （ホワイエ）江崎将史(tp) (17:45〜17:50)
見に来たらすぐ終わっちゃいました(^_^;)。
♪ （ホワイエ）山本精一 (17:55〜18:00)
開始前に周囲の電灯が消されます。演奏はアンプにつないだプラグを、ステージ４隅に置かれたシンバルにこすりつけて、ひたすらノイズを出します。最後は客席に置かれたスネアをダイビングしながら叩いて終了。計算されたステージングか？(^_^;) 終了後山本はそのまま引っ込み、スタッフが機材を片付けます。まさに演り逃げ状態。
♪ （ホワイエ）佐々木恒 (18:05〜18:20)
RUINSの時とと同じセッティングで、ギター・ベース・ギターシンセの音をディレイでループしながら重ねていきます。変拍子リフも登場。佐々木がRUINSに曲を提供する日も近いか？
♪ （ホール）Z'EV + ササキヒデアキ (18:30〜19:10)
ササキの映像は抽象的なループ映像と目をモチーフにしたもの。Z'EVの位置は演奏のための最小限のランプのみの無照明、ノーＰＡでの演奏。各種の大型メタルパーカッションをひたすら叩きます。もっとフリーなのかと思ったら、意外とリズミックでした。Z'EVの演奏が終わる前にササキはステージを後にしてしまいますが、何かあったんでしょうか？ Z'EVも終演後ササキがいないのに気づいて、おや？という反応でした。
♪ （ホワイエ）MARTIN TETREAULT(tt) (19:10〜19:20)
法政でのソロはやや不満でしたが、この日は時間も短め、しかも距離が近いのでやっている事がよくわかるため、全く退屈せずに聴けました。後ろのモニターに回っているレコードの映像を流すのもいいアイデアですね。
♪ （ホワイエ）内橋和久(g) (19:20〜19:35)
ソロ・アクションのトリを飾るのはやはりこの人。ソリッド＆パワフルな演奏で見事なエンディングでした。
♪ （ホール）HANS REICHEL + 原田節 + SAMM BENNETT (20:00〜)
ここで私は２１時１８分新大阪発のぞみで帰京しなければならず、会場を後にしました。この組み合わせ、１０分でもいいから見たかったな〜〜。
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